西武、秋山の逆転3ランに辻監督もビックリ「鳥肌が立ちましたね」
優勝へのマジックは3に減り、最短Vは29日のソフトバンク戦
■西武 7-5 ソフトバンク(27日・メットライフ)
西武が大逆転勝利でマジックを3に減らした。27日、本拠地メットライフドームで行われた2位ソフトバンクとの直接対決。1点ビハインドの8回2死一、二塁で秋山がセンターバックスクリーンへの23号3ランを放って連勝を11に伸ばした。25日の楽天戦に続く奇跡の逆転勝利を飾った。
ドラマは8回だった。1点ビハインドで迎えたこの回も簡単に2死を奪われた。それでもメヒアが粘って四球を選ぶと、代走に松井稼が送られた。大歓声に沸く西武ファン。続く金子侑は遊撃へのボテボテのゴロとなったが、これが内野安打に。2死一、二塁となり、25日の楽天戦でも9回に逆転満塁弾を放っていた秋山が打席に立った。
ソフトバンクはここで左キラーで31試合無失点中だった嘉弥真をマウンドへ。1ボール1ストライクからの3球目、この左腕の真ん中へのスライダーを秋山は逃さなかった。快音を残した打球は満員の本拠地のファンの大歓声に包まれ、センターバックスクリーンへ。起死回生の逆転3ランで試合をひっくり返すと、この2点のリードを守護神ヒースが抑えた。
試合後、勝利を飾った辻発彦監督も、やや興奮気味に言葉を並べた。「打った瞬間に入ったと思ったよ。鳥肌が立ちましたね。いいところで(秋山に)回ってきた。これが勢いなのか、力なのか。勢いも力も無けりゃ、こういう結果にはならない」と笑った指揮官は「ああいった形で粘って勝ち越して、選手たちが最後までよく粘ってくれた」と選手たちの奮闘をたたえた。
マジックは3となり、最短優勝は29日のソフトバンク戦(メットライフD)。この試合が今季の本拠地最終戦となるため、本拠地Vの可能性も残った。「可能性が残ったということ。楽しみじゃないですか! 明日ここで雄星がやってくれるでしょう」と語った辻監督。28日はプロ入り後ソフトバンク戦いまだ未勝利の菊池雄星がマウンドに上がる。エースの左腕に、V王手の命運を託す。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)