エンゼルスのトラウトに単独インタビュー「個人の成績よりも勝利を手に」
チームは4年連続PO進出逃す、大切なのは「勝つこと」
メジャーリーグはレギュラーシーズンが終わり、2014年以来のプレーオフ進出を目指したエンゼルスは4年連続で涙を呑んだ。今季は二刀流・大谷翔平投手が加入し、チームの躍進が期待されたが、怪我人が続出。そんなチーム状況の中でも、変わらず気を吐いたのが若き主砲マイク・トラウト外野手だった。27歳外野手が「Full-Count」の単独インタビューに応じ、2018シーズンを振り返った。
今季は140試合出場で打率.312、39本塁打、79打点、24盗塁という成績でシーズンを終えたトラウト。3年連続3割超えを果たし、自身2度目の40本塁打達成こそならなかったものの、あと「1」まで迫った。スプリングトレーニング中には、今季の自身の成績を「打率.330、40発、120打点、30盗塁」と大胆予想していたが、「いい成績だと言えるんじゃないかな」と満足げな様子だ。
シーズン中に義弟が他界する悲劇もあったが、試合には影響させない精神力の強さを披露。グラウンド上のパフォーマンスについて「個人的にはいい1年だった」と振り返るが、「残念ながらチームは思った通りの順位ではなかった」と悔しがった。「個人の成績よりも勝利を手にしたい」とチーム最優先の姿勢を貫く。
打撃では誰もが疑わない才能を披露し、好成績を残し続ける。それと同時に、今季は守備の向上にも努めた。ここまで自己最多タイの補殺7を記録し、失策はゼロ。「積極的なプレーを意識している。その意識が結果につながった」と話すが、オフには毎年守備を見直し、改善点を探し続ける努力が実を結んだ。「守備は毎日うまくなりたい。打撃は日々安定感を持って取り組んでいきたい」と、スターの座を得た今でも向上心の固まりだ。
レッドソックスのムーキー・ベッツに並び、MVPに推す声も聞かれる。「ベッツは素晴らしい1年を送っているね」と好敵手に敬意を表すると同時に「僕自身も毎年のように評価してもらえてうれしいよ」と謙虚さを見せた。
デビュー当時から変わらぬ姿勢で、来年こそはプレーオフ進出、ワールドシリーズ優勝の夢を叶えたい。
(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)