広島菊池は「なぜそこにいる?」 名手が独白、ポジショニングの秘密を明かす

ポジショニングの秘密について語る広島・菊池涼介【写真:重枝克典】
ポジショニングの秘密について語る広島・菊池涼介【写真:重枝克典】

菊池に単独インタビュー、“一人シフト“は「感覚的なものもあります」

 球団史上初となるセ・リーグ3連覇の偉業を果たした広島カープ。菊池涼介内野手は二塁手として両リーグトップの守備率.996を記録し、華麗な守備で栄冠に貢献した。

 菊池といえば、トリッキーなグラブ裁きなどメジャーリーガーを彷彿とさせる守備技術に加え、独特のポジショニングが輝きを放つ。「なぜ、菊池はそこにいるんだ?」と相手や観衆が驚くような位置取りでヒット性の当たりを次々にセカンドゴロに変えてしまう“一人シフト”について、菊池がFull-Countの単独インタビューで語ってくれた。

――菊池選手は同じ打者でもポジションを頻繁に変えて、完全に抜けた当たりを顔色一つ変えずにさばきます。「なんで菊池はここにいるんだ?」とよく言われますが、実際になぜそこにいるのでしょう?

「僕は何て言うんですかね……感覚的なものもありますよね。打者を観察していると、『こっち来そうだな』と感じるものがあるんです。その日の1打席目、2打席目の待ち方がどういう入り方をしているか、あとスイングをじっくり見ていると、3打席目には傾向が出てきたりするんですよ。うちのピッチャーも含めて。左バッターがおっつけに来てるなと思ったら、なんか自然と寄りたくなるんですよ(笑)」

――なるほど。メジャーでは打者の傾向に応じて極端に守備位置を定める「シフト」がありますが、菊池選手の場合は打者の狙い球、投手の組み立てから打球を読んでいくわけですね。最後の決め手はどこにあるのでしょうか?

「来そうだよなって思うんですよ。嗅覚と言いますか。若い頃から、今もそうですけども、はまらないときは当然あります。でも、この感覚、自分の『あ、来そうだな』っていう感覚を、今まですごく大事にしています。そういうふうに信じてますね、僕の感覚を」

“副作用”のエラーも気にせず「最後までやっぱりボールを追い続けたい」

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