中村紀洋が分析 クライマックスシリーズで勝負の分岐点になるポイントとは

現在は野球の指導なども行っている中村紀洋氏【写真:岩本健吾】
現在は野球の指導なども行っている中村紀洋氏【写真:岩本健吾】

2007年には中日でCS勝ち抜き日本一「1戦目の先発投手は非常に重要」

 セ・リーグは広島が球団史上初の3連覇で9回目のリーグ優勝を飾り、パ・リーグは西武が10年ぶり22度目に覇権を奪回した。ただクライマックスシリーズ(CS)は別物だ。昨年のファイナルステージは、3位・DeNAが広島に2戦目以降4連勝の“下剋上”で日本シリーズに進出した。短期決戦はいかに戦うべきか。日米6球団を渡り歩き、中日在籍時の2007年にはCSを勝ち抜いて日本シリーズMVPに輝いた中村紀洋氏が勝負のポイントを語った。

――07年に中日でCSを経験しています。この時はファーストステージで3位・阪神に2連勝。リーグ優勝した巨人にもファイナルステージで3連勝を飾り、日本シリーズに進出しました。

「2位でCSに進出して地元のナゴヤドームで戦えたのが大きかったですね。球場の得意、不得意はありますが、ホームとビジターでファンの歓声が全然違いますから。それは打席に立って凄く感じました。ドラゴンズファンの大歓声を力に変えて戦わせてもらいましたね」

――巨人には敵地・東京ドームで3連勝を飾りました。

「先程言ったようにホームチームの方が有利です。ただ、2位だとファーストステージを勝った勢いで楽に戦えるんですよね。リーグ優勝したチームは1勝のアドバンテージもあるし、地元開催で勝って当たり前という雰囲気がある。これは重圧にも変わります。ペナントレースを終えて試合間隔も空くのでうまく試合に入れるかという部分でも難しさがあると思います」

――短期決戦で勝負を分けるポイントは何でしょうか?

「1戦目の先発投手は非常に重要ですね。きっちり試合を作れるか。序盤に大量失点を喫すると苦しくなる。いい投手が出てくるとなかなか打ち合いにはなりませんから。1つの失点のミスが影響します」

07年の中日は「1人1人が野球をよく知っていた」

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