中村紀洋が分析 クライマックスシリーズで勝負の分岐点になるポイントとは

07年の中日は「1人1人が野球をよく知っていた」

――打席の中で何を意識していたでしょうか?

「とにかくミスショットしないこと。甘い球を1球で仕留めることです。これはホームランを打つということではありません。僕は中日時代に3番、5番を打つことが多かったのですが、3番の時はいかに4番のタイロン・ウッズの前でチャンスを作れるか、5番の時はチャンスで走者を返す打撃に集中していました。高望みしないで、与えられた仕事をきっちりできるかが重要だと思います」

――中日が07年に日本一に輝いた要因は?

「1人1人が野球をよく知っていましたね。立浪さん、谷繁さん、荒木選手、井端選手、福留選手、森野選手、投手も山本昌さん、川上投手、岩瀬投手……。他の選手もそうですが、勝つために自分のできることを徹底してやっていました。野球の奥深さを追求したのが当時のドラゴンズで、僕自身も勉強になりました。例えば、打撃でガンガン振り回してもなかなか点は取れない。皆がつなぐ意識があるから少ないチャンスを生かせる。アウトになっても右打ちで進塁打を打つとか、勝利に近づくための役割を各選手が全うしていましたね」

――短期決戦でどのような選手がキーマンになりますか?

「エースや4番は抑えて当たり前、打って当たり前のレベルを求められます。07年に中日が短期決戦で勝ち上がったときは小笠原(孝)投手の存在が大きかった。シーズンでは先発ローテーションの谷間でしたが、ファイナルステージ・巨人戦の1戦目に先発登板して素晴らしい投球でチームにいい流れを運んでくれた。初戦をとれたことが非常に大きかったと思います。他の選手にも勇気を与えるんですよね。今年のCSも思わぬ伏兵が現れるかもしれません。短期決戦では救世主になる可能性を秘めているので、注目して観戦するのも面白いと思います」

 今年のクライマックスシリーズの日程は以下の通り。民放、BS、CS各局で放送予定。今シーズンからプロ野球11球団の公式戦主催試合(一部を除く)を配信しているスポーツ・チャンネル「DAZN(ダゾーン)」でも全試合配信される。

◯セ・リーグ
▽ファーストステージ ヤクルト-巨人(神宮球場)
第1戦 13日(土)18時
第2戦 14日(日)18時
第3戦 15日(月)18時
16日(火)18時(予備日)

▽ファイナルステージ 広島-1stステージ勝者(マツダスタジアム)
第1戦 17日(水)18時
第2戦 18日(木)18時
第3戦 19日(金)18時
第4戦 20日(土)13時30分
第5戦 21日(日)13時30分
第6戦 22日(月)18時
23日(火)18時(予備日)
24日(水)18時(予備日)

◯パ・リーグ
▽ファーストステージ ソフトバンク-日本ハム(ヤフオクドーム)
第1戦 13日(土)13時
第2戦 14日(日)13時
第3戦 15日(月)18時
16日(火)18時(予備日)

▽ファイナルステージ 西武-1stステージ勝者(メットライフドーム)
第1戦 17日(水)18時
第2戦 18日(木)18時
第3戦 19日(金)18時
第4戦 20日(土)14時
第5戦 21日(日)13時
第6戦 22日(月)18時
23日(火)18時(予備日)
24日(水)18時(予備日)

文/構成 ココカラネクスト編集部 平尾類

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