「勝って当たり前の立場が…」 元ホークス斉藤和巳氏が振り返るCSの「重圧」

今年のCSについて語った元ソフトバンクの斉藤和巳氏【写真:荒川祐史】
今年のCSについて語った元ソフトバンクの斉藤和巳氏【写真:荒川祐史】

自身はポストシーズンで4度先発も勝ち星なし「プレッシャーが」

 今季のクライマックスシリーズ(CS)が13日、ついに開幕を迎える。2005年と2006年のプレーオフで計3試合、2007年のCSで1試合と、ポストシーズンでは4試合先発を務めた経験を持つ元ソフトバンクの斉藤和巳氏に、短期決戦を戦う難しさや、今年のCSについて話を聞いた。

 2003年と2006年と2度にわたり沢村賞を受賞している斉藤氏だが、ポストシーズンでは一度も勝利投手になることはなかった。「勝って当たり前」と思われるプレッシャーに加え、ポストシーズンで勝っていないことが、さらに重圧になったという。

「自分は勝って当たり前の立場で投げさせてもらっていましたから、そういうプレッシャーは、ペナントレース以上のものがありました。CSを投げるピッチャー、チームの中心にいる選手たちには『抑えて当たり前』『打ってくれるだろう』と周りは期待する。そのプレッシャーをどう自分の中で割り切れるか、が大事です。自分がポストシーズンで勝てていないことは、意識していなくても周りのマスコミの皆さんが意識させてくれました。自分に勝ちが付く、付かないは時の運。チームが勝つことがペナント以上に最優先なので気にしていなかったのですが、気にさせてもらっていました」

 さらに、短期決戦では1つのプレーで大きく流れが変わるため、状況判断も大事だったと振り返る。

「1つのプレーに対して、どういう対応をするのかが非常に大事になってきます。数秒の間にいろいろなことを考えなくてはいけない。短期決戦は考えることがより多くなります。初めて投げる時は、その怖さを知らないで投げている部分がありましたが、経験すればするほど、経験が邪魔をして判断が難しくなりました」

「ペナントレース同様の闘いができれば…」

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