復活の松坂、期待外れのゲレーロ… 新天地を求めた選手たちの今季成績は?
オリックス増井は35セーブを記録し2015年の自身最多39セーブに迫った
〇増井浩俊投手
2017年(日本ハム)
52試合6勝1敗27セーブ7ホールド 防御率2.39 投球回53回2/3 被安打47 被本塁打6
2018年(オリックス)
63試合2勝5敗35セーブ9ホールド 防御率2.49 投球回65 被安打55 被本塁打4
国内FA権を行使して日本ハムからオリックスへ移籍。守護神の平野佳寿がダイヤモンドバックスに移籍した後任として守護神に座り、防御率こそやや落としたものの、登板試合数、投球回数、セーブ数は増やし、森唯斗(ソフトバンク)に次ぐ2位に入った。
持っている力からすれば、このぐらいはやって当然とも言えるが、2015年のキャリアハイ39セーブに迫る成績を同一リーグ内の移籍で残したのだから、その力を改めて証明したと言える。6月29日の日本ハム戦でセーブを挙げ、江夏豊(当時日本ハム)、クルーン(当時巨人)、サファテ(ソフトバンク)に次ぐ史上4人目となる「12球団セーブ」の記録も達成した。
〇大和内野手(前田大和)
2017年(阪神)100試合232打数65安打 打率.280 本塁打1 打点16 出塁率.331
2018年(DeNA)113試合394打数96安打 打率.244 本塁打2 打点27 出塁率.293
国内FA権を行使して阪神からDeNAに移籍。金銭条件的には阪神が最大4年契約(推定)、起用法についてはオリックスがレギュラー保証をするなどの好条件が出ながら、移籍先にDeNAを選んだ。
遊撃に倉本、二塁に柴田と若手選手とのポジション争いに身を投じ、スイッチヒッターもやめて右打席に専念。数字的には打率、出塁率ともに数字は落としたが、もっとも重要な出場機会において、前年より162打数も増えた。スタメン起用の回数が多かったことを意味しており、左脇腹痛で7月を2軍で過ごす時期もあったものの、主に遊撃手として定位置を確保。復帰後の8月には月間打率.395、30安打を記録。古巣阪神相手に球団別最高の打率.288、23安打を放った。2本の本塁打はいずれも巨人戦。大活躍とまではいかないまでも、ひとまず移籍の目的は達したと見ていいだろう。
ただ、持ち味の守備に関しては11失策を記録。二塁、遊撃、外野と“便利屋”的に使われた阪神時代より大幅に増えている。出場機会が増えれば守備機会も増え、守備範囲が広ければ捕れない打球に追いついたがために失策になってしまうケースもあるので一概には言えないが、守りに定評がある選手だけに、来季は失策数を減らしたいところだ。
〇鶴岡慎也捕手
2017年(ソフトバンク)29試合28打数9安打 打率.321 本塁打3 打点5 出塁率.385
2018年(日本ハム)101試合239打数58安打 打率.243 本塁打2 打点22 出塁率.293
出場機会を求めて海外FA権を行使し古巣・日本ハムへ移籍。2013年に日本ハムからソフトバンクに移籍しておりFAで移籍した選手が移籍前の球団に再度FA権行使で復帰する史上初のケースとなった。
打力に定評がありDH、代打での出場も多かったが捕手としてチーム最多の89試合に出場しベテラン健在を見せつけた。前年に比べ出場数は72試合も増加し、チームはAクラス入り(3位)と移籍は大成功だったといえる。リーグ優勝を果たした西武戦の打率は.341(41打数14安打)と勝負強さを発揮した。
清水優心、石川亮など若手捕手も出場機会を増やしているがまだまだ正捕手を確保するに至っていないのが現状。来年4月で38歳を迎えるベテランだがチームに取っては必要不可欠な選手なのは間違いない。