プエルトリコ監督はMLB現役最強捕手 “モリーナ3兄弟”が牽引「金メダル狙う」
昨年の大会予選でもU-23代表監督を経験
23歳以下の世界一を決める「第2回WBSC U-23ワールドカップ」が19日(日本時間20日)、コロンビアで開幕する。稲葉篤紀監督率いる日本代表はオープニングラウンドをA組で戦うが、もう1つのB組に大きな注目を集める指揮官がいる。セントルイス・カージナルスで現役捕手で活躍しながら、プエルトリコU-23代表監督に就任したヤディアー・モリーナだ。
モリーナは昨年行われた今大会の予選でも指揮官を務め、これが2度目の監督職だ。チームは米フロリダで9日間合宿を行い、17日(同18日)に開催地のコロンビア入り。大会開幕前日となった18日(同19日)、モリーナ監督はプエルトリコ代表チーム公式ツイッターのインタビューに応じ、「我々は戦う準備はできている。能力の高いとてもいいメンバーでチームを組めたし、彼らは昨年の予選の後、この1年でさらに経験を積んできた。これはチームにとってもプラスになる。チームの雰囲気は良く、結束力もある。金メダルを狙いたい」と優勝を誓った。
19日(同20日)の初戦はドミニカ共和国が相手。指揮官は「ドミニカ共和国戦はいつも難しい試合になるが、面白いゲームになると思う。楽しみにしている」と、カリブ海を挟んで隣に位置するライバル国との初戦を見据えた。
選手24人のうち、3Aが1人、2Aが8人、Aが10人、ルーキリーグが5人という内訳。現役メジャーリーガーはいないが、選手たちはほぼ全員が髪の毛を金色に染めるなど、結束は固く、金メダルへの思いも強い。
モリーナは兄2人もメジャーで捕手としてプレーし、“モリーナ3兄弟”として知られているが、今大会では、すでに指導者としてのキャリアをスタートさせた2人の兄もコーチとして入閣した。長兄ベンジーが一塁コーチ、次兄ホセが三塁コーチを務める予定。モリーナは「兄ともにこの舞台に立てるのは、とても素晴らしく名誉なこと。この経験をともに分かち合いたい。彼らがチームを助けてくれると思う」と話しており、3兄弟で母国の若きチームを支え、世界の頂点を目指す。
(福岡吉央 / Yoshiteru Fukuoka)