運のない巨人と阪神、競合を恐れない日本ハム くじ引きで見るドラフト

明らかな“1本釣り”戦略の西武とオリックス、過去5年でくじ引き1回だけ

◯パ・リーグ

西武 当たり0回、外れ1回
ソフトバンク 当たり2回、外れ5回(2015年高橋純平、2016田中正義)
日本ハム 当たり2回、外れ7回(2014年有原航平、2017年清宮幸太郎)
オリックス 当たり1回、外れ0回(2017年田嶋大樹)
ロッテ 当たり4回、外れ2回(2013年石川歩、2015年平沢大河、2016年佐々木千隼、2017年安田尚憲)
楽天 当たり2回、外れ3回(2013年松井裕樹、2014年安楽智大)

 5年間で日本ハムが計9回とくじ引きが多く、西武とオリックスが1回しか引いていない。日本ハムは「その年の一番いい選手を1位指名する」という方針があり、競合の多さやくじ引きを恐れない。「指名しなければ当たりも引けない」というチャレンジングな姿勢で、有原と清宮を引き当てている。

 2011年には、巨人の単独指名と思われた菅野智之を指名してくじで交渉権を引き当てたかと思えば、2012年の大谷翔平のように、指名拒否を打ち出しても敢然と単独指名。他球団に左右されない独自のドラフト戦略をとる。

 逆に、西武とオリックスは確実に単独指名で即戦力を獲りにいく“一本釣り”戦略を基本としている。ともに1回の抽選は昨年、田嶋大樹でこの2球団が競合してくじ引きになったもの。お互いに単独指名だと思ったら、たまたまかぶってしまった……という形か。パはドラフトで「わが道を行く」球団が多い印象だ。

 ロッテは12球団唯一、当たりが外れより多いが、当たり4回のうち佐々木千隼と安田尚憲は外れ1位で競合し当たりくじを引いた。4回中3回は2球団競合で、当選確率が低いくじを当てたのは、外れながら5球団が競合した佐々木だけ。勝負強いかと言われると微妙なところか。

 今年は根尾昂に多数の球団の指名が集中すると予想されており、藤原恭大、人気者の吉田輝星も複数球団の重複指名の可能性がある。大学生では甲斐野央、上茶谷大河、梅津晃大や、松本航らの即戦力投手に人気が集まりそうだ。何球団が抽選に臨み、どこが当たりくじを引くのだろうか。まさに運命の1日となる。

(Full-Count編集部)

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