【日本S】鷹に流れを呼んだ“丸封じ” 5打席4三振、打率.083に甲斐「上手くいっている」

ソフトバンク・甲斐拓也【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・甲斐拓也【写真:藤浦一都】

打線の流れを切った広島主砲・丸の打席、“逆シリーズ男”しておくことができるか

■ソフトバンク 9-8 広島(30日・ヤフオクドーム)

 ソフトバンクが1勝1敗1分の五分に星を戻した。1敗1分けで終わった敵地マツダスタジアムでの2連戦から、舞台を本拠地ヤフオクドームに移して迎えた30日の日本シリーズ第3戦。打線が目覚めて12安打9得点を奪うと、終盤に広島の猛反撃に遭いながらも、1点差で逃げ切った。9-8。広島の驚異の粘りによって薄氷を踏む思いの勝利となったものの、2年連続日本一に向けて1勝目を挙げた。

 先発のミランダから高橋礼、モイネロ、武田、加治屋、嘉弥真、森と7投手をつないだソフトバンク投手陣。鈴木誠也に2打席連発のソロ、そして安部友裕にはソロと満塁本塁打と4本塁打を浴びた。安打も自軍を上回る16安打を許して8点を奪われた。それでも、勝利につながったのは、広島の主砲である丸佳浩を徹底して封じ込んだところにあった。

 結果から言えば、丸は5打数無安打4三振。ソフトバンクバッテリーは完璧に抑え込んだ。広島にとっては3番打者が大ブレーキになり、ソフトバンクにとっては鯉打線を分断できた。この3試合でも、第2戦でシリーズ初安打となる二塁打を放っているものの、12打数1安打の打率.083だ。

 この日の第1打席は初回1死一塁。3ボール2ストライクからの6球目、ミランダが投じた外角高めのストレートに丸のバットは空を斬り、三振となった。第2打席は3回。2死満塁という窮地で迎えた鷹バッテリーは、3球連続のストレートで1ボール2ストライクと追い込むと、4球目のチェンジアップで再び空振り三振に仕留めた。

 5回2死一塁の第3打席では1球も真っ直ぐを投げず。チェンジアップで空振り、チェンジアップ、フォークで2球ボール、そしてチェンジアップで再び空振りを奪うと、2ボール2ストライクからの5球目でまたチェンジアップ。これで3打席連続空振り三振を奪った。

 こうなると、丸に“流れ”はない。7回1死一塁で武田翔太の2球目を捉えた打球は一塁・内川の正面を突くライナーとなり、走者は戻れずに最悪のゲッツー。1点差で迎えた9回の第5打席も、フルカウントからの6球目、森唯斗のカーブにバットは空を斬った。

工藤監督も細心の注意「特に丸君のところを抑えられたのが大きい」

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