去就注目も衰え指摘されるカーショー 「現実的に最盛期の面影ない」も…

ドジャースのクレイトン・カーショー【写真:Getty Images】
ドジャースのクレイトン・カーショー【写真:Getty Images】

今季終了後に契約破棄してFAになれる権利持つが…復活には「大規模な修正」が必要?

 ドジャースのクレイトン・カーショー投手の去就に注目が集まっている。メジャー屈指の左腕は今季終了後、残りの2年総額6500万ドル(約72億8000万円)の契約を破棄してフリーエージェント(FA)となれる権利を持っているが、ここ数年のパフォーマンス低下を受けて力の衰えを指摘する声も少なくない。MLB公式サイトでも来季以降の「ベストシナリオ」「ワーストシナリオ」を予想する記事を掲載しており、復活しても不思議ではないと結論づけている。

 記事ではまず「ベストシナリオ」を予想。ただ、最初に「カーショーが彼の最盛期、もしくはそれに匹敵するようなパフォーマンスを取り戻すためには、大規模な修正が必要となる。それは疑いようのないことである」と指摘。書き出しから、「大規模な修正」がなければ全盛期に戻ることは難しいと言及している。

 一方で、そのためにはカーショーが練習熱心であることが「ポジティブ」な要素になるとも分析。ただ、やはり簡単なことではないようだ。近年の球速低下を指摘されることが多いカーショーに対して「球速をある程度取り戻すことは間違いなく目標である」としつつ、「怪我(のリスク)と年齢を考慮すると、それは非現実的かもしれない」とも予想。そして、投球スタイルを変えることも必要になるとしている。

 例として挙げられているのが、大きな武器であるカーブの割合を増やすことや、チェンジアップなどの「第4の球種」のマスターだ。「これらを実際に行うのは、容易なことではない。けれども、偉大な人物ともなれば、時に策を見出すことができる」というのがMLB公式サイトの見立てだ。偉大な投手だからこそ、スタイルチェンジも可能だというのだ。

 そして、環境を変えること、つまり、ドジャースから移籍することも復活のきっかけになりうると示唆。例として挙げられているのが、ジャスティン・バーランダー投手だ。タイガースで圧倒的な投球を見せ、サイ・ヤング賞やMVPを獲得した右腕は一時期、成績が下降した。衰えと見られていたが、現在はメジャー最強チームの1つとも言えるアストロズで絶対的エースに君臨している。

 バーランダーは昨季途中にアストロズにトレードとなり、球団史上初の世界一に貢献したが、この移籍は間違いなくターニングポイントとなった。記事ではバーランダーについて、「わずか数年前には、先発ローテのトップと言われた時代は終わったと囁かれていた」としながら、アストロズのデータを駆使する方針のもとで「もう一段階上のレベルのパフォーマンスを見せた」と指摘。レッドソックスで力に陰りが見えていたロジャー・クレメンスが1997年にブルージェイズに移籍して復活したことも、もう1つの例として挙げている。

「現実的にいえば、最盛期だった2013年~2015年のカーショーの面影はない」も…

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