【日本S】ソフトバンク“短期決戦スタイル”の積極采配で勝利 スタメンは調子次第

ソフトバンク・工藤監督【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・工藤監督【写真:藤浦一都】

前日3番のグラシアルをベンチに置き、内川をスタメン出場

■ソフトバンク 4-1 広島(31日・ヤフオクドーム) 

 貪欲に勝利を狙う姿勢が実った。ソフトバンクが10月31日、日本シリーズ第4戦を2連勝で飾り広島相手に2勝1敗1分とし、一歩リードした。ソフトバンクはこれで日本シリーズ、本拠地での連勝を11に伸ばした。

 乱打戦を何とか勝利した30日から一夜、この日は少ないチャンスをモノにした。3回2死、一塁から上林が右翼へ2ラン。日本シリーズ、この日試合前まで11打数1安打と苦しんでいた男がうっぷんを晴らすかのような一撃。「見事なホームラン。非常に大きかった」と、勝利監督インタビューで工藤監督は喜びの表情を見せた。

 さらにデスパイネにも2試合連続の一発。投げては先発の東浜が5回1失点で日本シリーズ初勝利。鈴木に一発は打たれたものの最少失点に抑え、先発投手としての役割を果たした。その後は自慢の中継ぎ陣が無安打無失点に抑えて試合を決めた。

 CSから印象的なのが、ソフトバンクの戦術だ。レギュラー格でも特別扱いはしない、まさに短期決戦スタイル。前日まで3番に座っていたグラシアルをベンチに置き、この日は内川をスタメンに置いた。打順をほぼ固定する広島に対して、調子の良い選手を最優先で使うソフトバンク。6回1死一、三塁では、7番・三塁でスタメン出場していた松田に代えて長谷川。これが当たり、中前適時打で貴重な4点目をもぎ取った。

 初戦はデスパイネ、2戦目は上林がスタメンを外れた。レギュラーシーズンとは違った戦い方だが、その二人がこの日、本塁打で存在感。それぞれが結果に貪欲になり、白星を近付けている。

 試合後の勝利監督インタビュー。工藤監督は「ヤフオクドームで負けるわけにはいかない。ファンの皆さんの声援のおかげ」と、何度も鷹党に感謝した。1日は本拠地12連勝、そして王手がかかる一戦。「とにかく明日だけを考えて、戦っていきたい」と指揮官。勢いを殺すことなく、突っ走りたい。

(「パ・リーグ インサイト」編集部)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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