【日本S】柳田の一撃で王手ホークス、本拠地12連勝の勢いで敵地へ 工藤監督「きっと…」

ソフトバンク・柳田悠岐【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・柳田悠岐【写真:藤浦一都】

故障者続出もシーズンを通じて活躍「ずっと中心としてやってくれた」

■ソフトバンク 5-4 広島(1日・ヤフオクドーム)

 決めるべき男が、一振りで決めた。ソフトバンクが1日、広島を下して2年連続の日本一に王手。4番・柳田悠岐外野手のサヨナラホームランが、延長戦の死闘に終止符を打った。

 延長10回、相手守護神・中崎が投げた2球目の変化球を振り抜いた。鋭い打球は右中間テラス席へ一直線。ダイヤモンドを一周すると、満面の笑みでナインの待つ輪に飛び込んだ。「バットが折れてたんで。『うわー折れた』と思ったけど、テラスに入ったのでびっくりしました」。バットを折りながらスタンドまで持っていくパワーに工藤公康監督も「本当に大きな仕事」と破顔した。

 チームは今季、序盤のサファテ離脱をはじめ、主力選手に故障者が続出。シーズン2位と連覇を逃した。だが、「ずっと中心としてやってくれた」と工藤監督が振り返ったように、シーズン通してホークスの打線を支えたのが柳田。4月にサイクル安打を達成すると、5月以降は4番に定着した。打率.352、36本塁打、102打点。今季も抜群の成績を残した。

 先制され、逆転するもひっくり返され、というシーソーゲーム。両軍にチャンスはあったものの、救援陣が踏ん張って得点を許さない。ソフトバンクは8回2死から守護神の森を投入するなど執念を見せた。

 そんな停滞感を一気に、そして一瞬で吹き飛ばした柳田の一撃だった。日本シリーズ本拠地12連勝。本拠地3連戦で3連勝し、最後は相手守護神からサヨナラ弾を放って王手。勢い十分で、広島の地へ乗り込む。

 2年連続日本一が見えてきた。「とにかく日本一になれるように。きっと、日本一になれます」と、工藤監督も頂を見据えた。

 本拠地ではないが、柳田にとって広島は地元。「マツダに行きますが、新幹線でも、車でも、ヒッチハイクでも、来る手段はいっぱいあります。また、広島で会いましょう!」。最高の形で終えた福岡決戦。生まれ育った地へ勝利の美酒を浴びに行く。

(「パ・リーグ インサイト」編集部)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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