「イチローが教えてくれた」―MLB選抜捕手が明かす姿勢、準備、楽しむこと

「イチローはそうじゃないってことを教えてくれた」

「好きだった野球が仕事になると、いいリードをしなければならない、打たなければならない、盗塁されてはいけないって、すべてが義務のような形になってしまう。自分で変にプレッシャーをかけていた部分があるんだ。でも、イチローはそうじゃないってことを教えてくれた。野球をプレーしている時は、1つ1つの勝負を楽しむこと。子供の時に真剣に勝ち負けを楽しんだ、あの感覚を持ち続けるべきだって。仕事になっても、野球は好きでやっているんだから」

 今回、日米野球に参加したのも、イチローや田澤純一ら日本人選手とチームメイトになり、少なからず日本の文化に興味を抱いたことも1つの理由だ。中西部に位置するオクラホマ出身の27歳。もし野球をやっていなければ、ここまで日本との接点はなかったかもしれない。

 そして、これもまた運命の巡り合わせか。敬愛するイチローが生まれ育った愛知で、侍ジャパンと対戦するチャンスも得た。イチローが名古屋近郊で生まれ育った話を聞くと「ここが彼の故郷だったとは。ナゴヤドームにいるイチローの写真も撮ったし、次回会った時には『君の故郷に行ってきたよ』って報告するよ」と満面の笑みを浮かべた。

 約10日間の日本滞在を終え、帰路に就いたリアルミュート。今オフもトレード市場で大きな注目を浴びており、帰国した途端に周囲は騒がしくなるはず。だが、イチローの足跡に触れた思い出は、決して忘れぬものになるだろう。

(Full-Count編集部)

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