バレ&ブキャナン合格点も、3投手が期待に添えず…ヤクルトの助っ人を診断
先発ローテに入ったハフは14先発でわずか1勝しか出来ず
小川淳司監督が就任し、昨季の最下位から成績をV字回復を果たしたヤクルト。史上初の最高勝率に輝いた交流戦で一気に浮上のきっかけを掴むと、山田哲人や青木宣親、バレンティンが支えたリーグ最高打率の攻撃力、そして近藤一樹、石山泰稚といった救援陣の奮闘で低かった下馬評を覆して2位に入った。
だが、本拠地・神宮球場で戦ったクライマックスシリーズでは巨人に2連敗で敗れて敗退。第2戦では菅野智之投手にノーヒットノーランを食らって1年が終わり、やや後味の悪い結末となってしまった。
今季のヤクルトは5人の助っ人、投手4人、打者1人を編成に加えた。来日8年目となったバレンティンは今季38本塁打を放ち3年連続30本塁打を達成。さらに131打点を叩き出して初の打点王のタイトルを獲得した。打率は.268止まりだったものの、勝負強い打撃でチームの躍進を牽引した。
今季が2年目だったブキャナンも、期待に違わぬ働きを見せた。28試合に先発して、初の2桁勝利となる10勝をマーク。11敗を喫し黒星が1つ先行してしまったものの、17試合でクオリティースタートを達成し、安定感は十分だった。
バレンティンとブキャナンは合格点の働きだったが、残る3人の助っ人は期待に添えなかった。カラシティーは当初クローザーを務めたが、救援失敗が続いて降格。6月半ばからは先発に回り“便利屋”起用になり、32試合で7勝の成績だった。
ハフは開幕後、先発ローテの一角を担ったが、14試合に先発してわずか1勝。夏場から中継ぎに配置転換となった。その後はまずまずの投球内容を見せたが、35試合で3勝6敗、防御率4.87と物足りない数字。6月に途中加入で入団したウルキデスはわずか5試合だけの登板に終わり、すでに退団が決まっている。
【ヤクルトの今季助っ人成績】
デービッド・ブキャナン投手
28試合10勝11敗0セーブ0ホールド 174.1回 95三振 4.03
マット・カラシティー投手
32試合7勝3敗3セーブ1ホールド 94.2回 73三振 4.18
デーブ・ハフ投手
35試合3勝6敗0セーブ7ホールド 94.1回 78三振 4.87
ジェイソン・ウルキデス投手(退団決定)
5試合0勝0敗0セーブ0ホールド 5.1回 4三振 5.06
ウラディミール・バレンティン外野手
142試合514打数138安打38本塁打131打点 .268 OPS.904
(Full-Count編集部)