王柏融を超える好打者!? 台湾が誇る20歳捕手の夢「日本球界に挑戦してみたい」

今季はDHでの出場がほとんども、捕手へのこだわり強く

 今シーズンはDHでの出場がほとんどだったが、捕手として試合に出たいという気持ちが大きい。野球を始めた小学校4年生の時からポジションは捕手。他の守備位置と違って考えることが多く面白そうだと思い、自分から「やりたい」と言ったのがきっかけだ。捕手へのこだわりは強いが、考え方が守備寄りになってしまう難しさがあると説明する。

「今はDHで打席に立つことが多いですが、DHはバッティングに集中すればいい。捕手は、攻守ともに常に頭を使わなければいけません。守備のほうが試合の要になるので、心しないといけません。どうしても、守備を中心に考えてしまいます」

 さらに、バッテリーを組むのは先輩ばかりのため、大変な時もあるという。

「気の知れた先輩は、お互いのことをよく知っているのでやりやすいです。先輩とバッテリーを組むのは大変な時もあるけれど、その人を理解していくことで楽になっていきます。それは、勉強しました」

 チームには昨季3冠王に輝き、日本ハムへの移籍が目前に迫っている王がいる。廖は「文句がなく素晴らしい」と尊敬しているが、そんな先輩からアドバイスをもらうこともあるそうだ。

「球界を代表するスター選手であり、ラミゴを代表する看板選手。バッティングの安定感と、爆発力、ボールをミートさせるときのスピードと押し込む力がすごいです。ときどき意見交換もしますが、『1年なので考えすぎず、試合に集中することが大事。技術面よりも経験することが大事だから、1試合1試合戦っていけ』と言っていただきました」

 王は日本ハムが交渉権を獲得し、今後、交渉が進むことになるが、自身も「機会があるなら日本球界に挑戦してみたい」と夢を語った。「日本の野球もテレビで見ます。バッテリーを組んでみたい投手はまだ考えていませんが、対戦したい投手は菅野智之投手(巨人)です。いつも先発でイニング数も投げているので、すごい投手だと思って見ています」。

 日本でのプレーに興味があることを明かしたが、今の目標は「チームの優勝に貢献し、自分の技術を上げることです」と、目の前の課題を挙げる。ニックネームは自身の名前に因んだ「阿富」。「ふーちゃん」という意味だそうだ。あどけなさが残る20歳は、今後どのような飛躍を遂げるのか。日本で、そのプレーが見られる日が楽しみだ。

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