DeNA今永、豪で悪戦苦闘中… WL参戦も「昼食が食べられないところだった」
チーム監督、今永のピッチングは「アーティストのよう」
オーストラリア・ウインターリーグのキャンベラ・キャバルリーに派遣されているDeNAの今永昇太投手が、20日に現地入り。24日に初登板を迎えるが、地元紙の「ブリスベーン・タイムズ」が「キャバルリーのベイスターズ選手がキャンベラでの成功を目指す」と題し、特集記事を掲載。今永の意気込みとともに、悪戦苦闘の私生活についてもレポートしている。
記事によると、今永は異国の地での慣れない生活に苦闘。現地入りした直後の22日には、昼食を買いに行こうとして注文の仕方がわからずに立ち往生。チームメートの国吉佑樹投手がある程度の英会話ができるため事なきを得たが、危うく昼食抜きになるところだったと伝えている。
「(国吉の)英語はとてもうまいです。かなり早口で話されても、ある程度聞き取ることができます。彼には助けられています。野球だけでなく、食料品の買い出しでも手伝ってくれます。(昼食も)彼なしでは注文できませんでした。ランチが食べられないところでした」と、同紙では通訳を介した今永のコメントを紹介している。
生活面で戸惑いもあるが、登板予定は迫っている。今月開幕したリーグ戦で、キャバルリーは開幕4連敗と白星なし。24日のシドニー・ブルーソックス戦では、今永の左腕に今季初勝利の期待がかかる。「目標はキャバルリーを勝利に導くことです。このチームにはオーストラリア人選手とアメリカ人選手がいますが、皆の目標は1つです。ただ勝つことです」と、今永は同紙の取材に対して答えている。
チーム関係者も、今永がどんな投球を見せるかに興味津々だ。キャバルリーのキース・ワード監督は、今永、国吉はじめDeNAから派遣されている選手たちがフィールドの内外でチームに大きな影響を与えているとしており、「彼の直球の球速は145キロくらいだが、本物の制球力(のある投手)であり、打者のバランスを崩し、不快感を与えるんだ。彼についていろいろ聞いているが、彼は打者の崩し方を知っているから、見ていて本当に楽しいよ」と期待を寄せた。
今永は剛球投手ではなく、ストレートと変化球のコンビネーションで打たせて取るタイプ。ワード監督は、その投球を「アーティストのようだ」と表現した。「パワーで打ち取るのではなく、ボールの位置と動きを駆使して、バットの周りに絵を描く」と表現した。今シーズンは4勝11敗、防御率6.80と不振に終わっただけに、今永もキャバルリーを勝利へ導き、不振脱出への糸口をつかみたいところだ。
(Full-Count編集部)