見逃し&空振り奪三振王は…パの“表彰されない部門ランキング”【投手・守備編】

見逃し奪三振王は岸、空振り奪三振王は則本

◯見逃し奪三振
1岸孝之(楽天) 59
2則本昂大(楽天) 44
3千賀滉大(ソフトバンク) 39

 内外、捕手の構えたミットをピンポイントで射抜く。打者にバットを出させずして三振を奪うのが、ボールのキレと精度の高さで勝負する岸の真骨頂だ。全三振に占める割合37.3%も最高で、榎田(西武)が31.6%、アルバース(オリックス)が31.3%、西(オリックス)が31.1%と続く。リーグ全体の三振数における見逃し三振の割合は21.4%だった。

◯空振り奪三振
1則本昂大(楽天) 141
2菊池雄星(西武) 128
3千賀滉大(ソフトバンク) 123

 追い込んだら低めに落ちるボールを投じて、しっかりと空振りを奪うのが則本のピッチングスタイルだ。全三振に占める最高割合94.4%を記録した金子千尋投手(オリックス)は、前年に33あった見逃し奪三振が4のみと大幅に減っている。救援では松井(楽天)も94.4%の高率で、空振り奪三振85に対して見逃し奪三振はわずか5だけだった。

◯併殺打
1榎田大樹(西武) 19
2山岡泰輔(オリックス) 17
3多和田真三郎(西武) 16
3ウルフ(西武) 16

 リーグ優勝を果たした西武の3投手がランクイン。チームはリーグ最多の87失策を喫したが、併殺参加機会392は同1位で、遊撃手の源田を中心に内野陣がうまく援護した。榎田、多和田は併殺を奪える機会がそれぞれ138回、133回あったが、ウルフはわずか70回での記録。フライ系投手の田嶋(オリックス)は併殺打が2つだけだった。

◯捕手盗塁阻止率
1甲斐拓也(ソフトバンク) .447
2森友哉(西武) .373
3田村龍弘(ロッテ) .320

 被盗塁企図数50以上の捕手では、日本シリーズの活躍も記憶に新しい甲斐が最高阻止率を記録。盗塁阻止は投手との「共同作業」ではあるが、課題は6つの三盗を全て許した点だろうか。ともあれ他5球団のチーム阻止率がいずれも2割台のなか、その貢献度の高さが際立ったのは確かだ。田村は盗塁刺39回と捕手けん制刺3回がいずれもリーグ最多を記録した。

(「パ・リーグ インサイト」藤原彬)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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