大幅増で年俸6500万円のハム大田、1億円にも「届きそう」 来季目標は30発
30本塁打に特別な思い「揺るぎないものというか忘れてはいけないもの」
来季目指すのは30本塁打。今季開幕から34試合で10本、6月までに13本放ったペースを考えれば、十分可能な数字だ。「そこを目指す中で、打率、打点もしっかり上げてやっていければ」ともちろん一発狙いに終始するつもりはないが、30発にはプロ入りした時からの思い入れがある。
「日本人の右バッターで30本打つバッターはなかなかいないじゃないですか。その中に自分の名を連ねたい。元々プロ野球に入ってきたときにホームランを期待されて、そういう価値があるからプロ野球に入ってきたので、そこを見失わないように。揺るぎないものというか忘れてはいけないもの。その数字が30本」とそのこだわりを明かした。
達成のために考えているのは、打球角度を上げること。フェンスが高い札幌ドームでフェンス直撃の惜しい当たりが何本もあった。「角度が1度上がれば、ホームランというところがあるので。その1度を上げるのも相当難しいし、自分のバッティングを壊す可能性があるけど、練習でそういうことをちょっと意識してやれば、変化は出るだろうなと思っています」とイメージをふくらせる。
来季は台湾の“大王”と呼ばれる台湾プロ野球ラミゴの王柏融外野手の入団が濃厚。外野手争いは激しくなるが、大田は意に介さず、自分の道を追求する。「準備をしっかりしてアピールをしていくしかないので。王柏融選手にしかできないこともあるし、僕にしかできないこともある。それは選手の色だと思うので、自分の色をしっかり確立して、あとは監督に選んでもらうだけ。最高の準備をして、最高にいいキャンプを送ってという繰り返しの中で技術を上げ、選手としての価値を上げるということ」。やるべきことははっきり見えている。迷いなくプロ11年目に挑む。
(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)