智弁和歌山・高嶋前監督が「もっとも手を焼いた子」 WBC侍戦士に成長した左腕
唯一、5季連続甲子園出場を果たした道端俊輔
「中学まではピッチャーをすることが多かったのですが、高校から捕手1本でした。リードに関してはよく怒られましたよ。高嶋先生は勝負に関してはすごく厳しい方。何でも完璧でないとダメでしたから。当時は結果がすべてという指導で、抑えればOKですが、打たれれば『何であのリードが』ってずっと言われました。キャッチングも含めて、数えきれないほど厳しく指導されましたね」
早大では3年まで自身の不調もあり、なかなか試合の出場機会に恵まれなかったが、4年になってようやくマスクを被る機会が増え、社会人野球というワンランク上のステージにも進んだ。現在は3年目を過ごしている。
「ここまで野球をさせてもらっているのはありがたいこと。でも、ずっと野球を続けられる訳ではないので、この先の人生のことも考えてはいます。ただ、高嶋先生の指導があったから今の野球に生きている部分もあるし、今後の人生に生きていくこともあると思います」
恩師の勇退に関しては「寂しさを感じる」と話したが、5度も名将と戦った甲子園は、一生の財産になるだろう。
(沢井史 / Fumi Sawai)