吉田輝は「北極星」―毎年印象深い、日ハム大渕スカウト部長の新人紹介の全容

柿木は「愛されキャラ」、育成の海老原は「シンデレラボーイに」

◯ドラフト5位 柿木蓮投手
「『甲子園で優勝してプロになるために大阪桐蔭に入りました』。私が大阪桐蔭に入った理由を聞いたときの回答です。見事、その通りの結果を残したその実行力に彼の並外れた強い意志が感じられます。150キロを超える力強い球、打者の手元で曲がるスライダーを駆使します。一見、ぐいぐい直球で押すタイプに見えますが、投手らしい繊細な部分があり、総合力の高い投手として評価しています。高校生ではありますが、早いうちに1軍で放れるのではないかと私は見ています。同じチームに根尾選手、藤原選手がいました。また、今は吉田選手と一緒。身近な同期が高い評価をされる中、きっと闘争心をメラメラと燃やしているに違いありません。一方、愛されキャラの面もあり、戦力してだけではなく、チームの雰囲気を明るくしてくれる貴重な存在になるはずです。頑張ってください」

◯ドラフト6位 田宮裕涼捕手
「50メートル6秒0、二塁送球1.84秒、シュアな打撃を持つなど、捕手には少ない3拍子揃った選手です。本人は大学とプロを迷い、最後の夏の結果で決断するという方針の中、見事に決勝進出。打率.524、本塁打2本、打点12と活躍し、勝負強いプレーを見せました。出身は千葉県。おじいちゃんとおじさん2人が成田高校の出身。同じくキャプテンを務めたそうです。また、担当の岩舘スカウトの成田高校野球部の出身。仮契約時には成田山新勝寺で護摩行を行い、成田の力を結集してプロの世界に飛び込んできました。捕手は投手のわがままを受け入れられる性格が向いていると考えております。田宮君はこの笑顔で、いろんな投手を受け止める力を持っていると思っています。頑張ってください」

◯ドラフト7位 福田俊投手
「大学3年秋、神宮大会準優勝の立役者です。今年の春こそ不調でしたが、秋には6試合31イニングで被安打は17、奪三振はイニング数を大きく上回る48、一方、四球はわずか6、防御率1.45と素晴らしい成績を残しました。140キロ後半の直球に加え、鋭く腕を振って変化球で空振りを奪えるところが素晴らしく、打者に向かう度胸の良さがあります。出身はこのホテルから徒歩10分。ファイターズに入るべくして入った福田選手。この縁と運を生かして、地元を大いに沸かせてほしいです。頑張ってください」

◯育成ドラフト1位 海老原一佳外野手 
「ご覧の通り、188センチ、92キロという恵まれた体。その体から繰り出される打球はプロでもトップクラスの170キロの打球速度。とても大きなアーチを描くことができます。独立リーグ出身らしくハングリー精神にあふれ、ファイターズのトライアウトを受けました。その少ないチャンスを場外ホームラン連発という形でものにした勝負強さを持っています。ファイターズ初の育成選手として、とても注目されていくことになります。7月までに支配下契約を勝ち取り、先輩たちを追い抜くシンデレラボーイになることを我々は期待しています。頑張ってください」

(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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