PBSで語られた米MLSのチケット販売術、岡田武史氏が注力するビジネスとは…

岡田武史氏は「夢スタジアム構想」を掲げて活動している

 サッカーだけではなく、ありとあらゆるものの魅力を上乗せしている最中、岡田氏のいわば「夢スタジアム構想」に賛同してくれる企業やスポンサーが増えた。「感動、夢、共感、信頼」といった要素を数字で表すことはできないが、中村氏も「目に見えなくても、相手が欲しいと思えるものだと説明できれば、価値のあるものになる」と納得する。

 それゆえ岡田氏は今、スタジアムに新たな絆や心が温まる場面が生まれる仕掛けを増やそうとしている。「試合がなくても憩いの場として人が集まってくる、里山のようなスタジアム」完成が、今治市で追いかけている新しい夢だ。

「プロ野球界には、まだ成長の余地があると思っています」と根岸氏は語る。向上のための方法は様々で、どれを選択するかは各球団の状況や理念などによるが、今回のように体系的に学べる機会はそれほどないのが現状だった。ならば、そうした課題を解消しつつ、球団同士の横連携を深める狙いもあってPBSは発足した。

 終了後、参加者からは「他競技での実際の事例を直接担当していらっしゃる方から、話が聞けることは有意義」といった声や「他球団の方とお話できる機会があり、とても良かった」といった意見を多数、聞くことができた。次回以降に希望する講座内容や講師のリクエストも寄せられている。

「来年はスポーツビジネスに携わりたい参加者を募って実務につながる養成講座を設け、幅広い業界のメソッドを投入しながら、各球団のニーズと合う人材を採用できるようなイベントを開催したいと思っています」とは、根岸が構想する今後のPBSの展望だ。パ・リーグ6球団と共に、PLMとPBSは成長を続ける。

(「パ・リーグ インサイト」編集部)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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