イチロー、カレーは「365日は食べてない」 少年の質問には答えられず苦悩…
イチロー杯の閉会式で“らしからぬ”姿? 質問に「何だろうな。ええぇ……」
マリナーズのイチロー外野手が23日、故郷の西春日井郡豊山町で行われた「第23回イチロー杯争奪学童軟式野球大会」の閉会式に出席。毎年恒例の大会長挨拶では野球少年たちに“金言”を授けた。一方、質疑応答のコーナーでは「直球」の質問に答えることができず、四苦八苦する場面も。“レジェンド”らしからぬ(?)一面をのぞかせた。
今季は6年ぶりマリナーズに復帰したものの、5月に会長付き特別補佐に就任し、その後はチームに帯同してトレーニングを続けたイチロー。大会長挨拶では今シーズンについて「転機」と表現し、現在は「来年の春に向けて自主トレを続けている状態」と明かした。マリナーズは来春の3月20日、21日に東京ドームでアスレチックスとの開幕戦に臨む予定で、イチローはそこで“復帰”する見込みとなっている。
その後の質問コーナーでは、まず最初に「毎日必ずやっていることは何ですか?」と野球少年から尋ねられた。「えーっとね、毎日僕がカレーを食べているとみんな思っているんじゃないかと。それは違います。毎日食べていた時期もあったけど。365日食べているわけではありません」と絶妙な切り返しで会場の笑いを誘ったイチロー。しかし、そこから苦しい時間が続いた。
「毎日してること何だろうな。ええぇ……」と考え込み、しばらく沈黙。「子供たちの質問は直球すぎて答えづらいっていうのはあるんですよ」とこぼし「ええぇ、毎日してることって何だろう……。うーん……。毎日してること……」と何度も詰まった。
その後も「練習は毎日してるわけではなない。できない日もあるから」と続け、「今日を一日楽しく過ごすこと!」といったんは答えたものの、「具体的に何かすることか……」と再び苦しげな表情に。子供への逆質問で「柔軟体操」との答えが帰ってきても「柔軟体操? それも毎日してるとはいえない……」と言葉につまり、最後は「考えておきます」と言って会場を笑いに包み、締めくくった。
野球だけでなく、取材対応なども百戦錬磨のイチローだが、子供の「直球質問」には頭を悩ませていた。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)