イチロー、田口、松井秀、青木らが確かな足跡残す MLB日本人外野手の歴史

“ゴジラ”こと松井秀は日本人初ワールドシリーズMVP受賞

○松井秀喜(2003~2012)

通算(10年):1236試合4442打数1253安打175本760打点13盗塁 打率.282 OPS.822

 29歳の2002年オフにFA権を行使して巨人からヤンキースに移籍。1年目の2003年は主にレフトとして全試合に出場、打率.287、16本塁打、106打点の成績を残し、オールスターにも選出された。惜しくも獲得はならなかったが、新人王投票では2位に入った。

 翌2004年は日本人として歴代最多となる31本塁打、キャリアハイとなるア・リーグ10位のOPS.912を記録。2006年の左手骨折、その後の膝の故障などで離脱はあったものの、2009年までコンスタントにOPS8割台後半をマークした。

 2009年のワールドシリーズでは、その打棒を発揮。6試合で打率.615、3本8打点、OPS2.027という圧倒的な活躍で、日本人として史上初のワールドシリーズMVPを獲得した。

 2010年以降はエンゼルス、アスレチックス、レイズと3年間で3球団を渡り歩いたが、日本人の強打者として最高峰の舞台で成績を残した松井。ヤンキースに世界一をもたらした実績や、その誠実な人柄もあり、現在でもニューヨークで絶大な人気を誇る。

○福留孝介(2008~2012)

通算(5年):596試合1929打数498安打42本195打点29盗塁 打率.258 OPS.754

 31歳の2008年オフにFA権を行使して中日からカブスに移籍。1年目の2008年はオールスターまでに打率.279、7本塁打、36打点の成績を残し、オールスター選出を果たした。後半戦はやや成績を落としたが、ナ・リーグ13位となる81個の四球を獲得、日本時代と変わらぬ選球眼の良さを見せつけ、新人王投票では6位に入った。

 2009年も前年と成績はほとんど変わらず、主にセンターとして146試合に出場。ナ・リーグ8位となる93個の四球を選び、出塁率.375はナ・リーグ22位だった。2011年シーズン途中にインディアンズにトレードされた。

 2012年にはホワイトソックスと契約。しかし、打率.171と不振に陥り、シーズン途中で解雇された。その後、ヤンキースとマイナー契約を結んだが、メジャー昇格はならず。翌シーズンから阪神と契約、日本球界復帰を果たした。メジャーでもトップクラスの四球を獲得するなど、日本時代から定評のあった選球眼の良さを見せたが、中日時代に4回のゴールデングラブ賞を獲得した守備の評価はMLBでは高くなかった。

○青木宣親(2012~2017)

通算(6年):758試合2716打数774安打33本219打点98盗塁 打率.285 OPS.738

 30歳の2011年オフにポスティングシステムを利用してヤクルトからブルワーズに移籍。1年目の2012年は、控えとしてスタートしたが、結果を残してレギュラーの座を奪取。主にライトとして151試合に出場、ナ・リーグ9位の30盗塁、20位の打率.288を記録し、新人王投票では5位に入った。

 2014年にはロイヤルズでワールドシリーズ進出も、第7戦で敗れて世界一はならず。2015年はジャイアンツで開幕を迎えて好調を維持したが、死球による右足腓骨骨折もありオールスター出場はならず。さらに、後半戦は頭部死球による脳震盪の影響により離脱した。MLB移籍後初めて規定打席到達を逃したものの、成績自体は例年並みの水準だった。

 2017年にはアストロズ→ブルージェイズ→メッツと3チームでプレー。メジャー6年間で7球団を渡り歩いた。だが、どのチームでも打率.280、出塁率.350前後を確実に残す安定感を披露。2018年シーズンからはヤクルトと契約、日本球界復帰を果たした。

(Full-Count編集部)

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