ベテランパワーと鉄壁の救援陣でAクラス入り 2008年の中日を振り返ると…

現役野手は平田だけ、ドラフト組も現役続行はわずか2人

 この顔ぶれの中で来季も現役を続けるのは、野手では平田良介のみ。荒木雅博は2017年に2000本安打を記録し、今オフに引退を表明した。

 投手陣では、吉見一起が中日で現役。中田賢一はソフトバンク、高橋聡文は阪神に移籍してマウンドに上がり続けている。また、チェンはMLBに移籍し、今季はマーリンズで6勝を挙げた。セットアッパー、クローザーとして一世を風靡した浅尾拓也、岩瀬仁紀は、今年、揃って引退を表明した。

○ドラフト会議

1位 野本圭(外野手)日本通運
2位 伊藤準規(投手)岐阜城北高
3位 岩崎恭平(内野手)東海大学
4位 高島祥平(投手)帝京高
5位 岩田慎司(投手)明治大学
6位 小熊凌祐(投手)近江高
7位 井藤真吾(外野手)中京大学附属中京高
育成
1位 加藤聡(外野手)大阪産業大学
2位 小林高也(外野手)東京弥生クラブ

 即戦力外野手と前評判の高かった日本通運の野本を、楽天とともに1位指名。くじで指名権を得た。しかし、野本はレギュラーの座を得ることなく、今季限りで引退を表明。現役は2位の伊藤と6位の小熊だけとなった。伊藤は今季中継ぎとして11試合に投げ、小熊は今季3勝を挙げた。

 中日はこの後、2012年までAクラスをキープし、CSに進出し続けたが、世代交代がうまくいかず。2013年以降はBクラスに低迷している。

 実績あるベテランに頼り続け、先行投資が十分にできなかったことが、現在の状況につながったと言えるだろう。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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