「Aクラス請負人」―捕手で珍しい同一リーグ4球団目、細川はロッテを変えるか

ジャーニーマンの知識をロッテに還元できるか

 そんな細川に目を付けたのが、金澤岳氏の引退によって捕手陣が全員20代になっていたロッテだった。かつて細川自身も薫陶を受けた伊東氏の愛弟子・田村龍弘捕手をはじめとする若手たちにとって、パ・リーグの酸いも甘いもかみ分けてきた大ベテランのプレーやアドバイスは「生きた教材」となることだろう。

 細川にとってロッテは4つ目の在籍チームだ。捕手としてNPBの4球団以上を渡り歩いた選手は、そう多くはない。光山英和氏(近鉄、中日、巨人、ロッテ、横浜)、山中潔氏(広島、ダイエー、中日、日本ハム、ロッテ)などは5球団に在籍したが、いずれの選手のキャリアもリーグをまたいだものとなっている。同一リーグのみで4球団目という細川の球歴は、きわめて珍しい。

 ロッテへの入団が決定した際には、「とにかくキャッチャーとしてピッチャーをリードしアドバイスし、若いキャッチャーにも自分の姿を見て勉強をしてもらえるように頑張るだけだと思います」「千葉ロッテマリーンズはすごい応援の後押しがあるので、その応援の後押しをもらいながら日本一になるためにチームに貢献したいと思います」と意気込みを語った。

 戦国パ・リーグを17年間生き抜き、行く先々でチームの成功に貢献してきた男の経験は、ロッテを変える貴重なピースとなるかもしれない。

(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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