日本ハムに今も息づく武田久の“魂” 名リリーバーの系譜を継ぐ2人の右腕とは…

シーズン途中にクローザーを任された浦野「すごく参考にしています」

 もうひとり、武田さんの教えを大切にしている選手がいる。今季途中にクローザーを任された浦野博司投手。契約更改後の会見で参考にしている投手として、武田さんの名前を挙げたのだ。

「(16年春に右肩を)けがをした時からずっと参考というか、直接指導もされました。すごく参考にしています。いろいろアドバイスももらったりしていたので」と明かした。リリーフとしての適性を見出された今季、36試合に登板して、2勝2敗9ホールド7セーブ、防御率2.16の好成績を残した背景に、武田さんの教えがあったのかと思うと、心が温かくなった。

 プロ15年間で534試合に登板し、167セーブ、107ホールドを記録した小さな大投手・武田さんがプロ野球界を去ったことは寂しいけれど、その系譜を受け継ぐ者がいる。来季は、2人の姿に、武田さんとの共通点を探してみようと思っている。

(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY