ハーパーはジーターを「崇拝」 米紙検証、“大穴”マーリンズ移籍の可能性は…
FA史上最大の注目株はどこへ…米紙は「マーリンズでさえ、それは例外でない」
今オフ、マニー・マチャド内野手と共にFA市場で最大の注目株となっているブライス・ハーパー外野手の去就はまだ決まっていない。若きスーパースターは、いったいどのユニホームを着るのか。米全国紙「USAトゥデー」は、ハーパーが大ファンと公言するデレク・ジーター氏が最高経営責任者(CEO)を務めるマーリンズ移籍の可能性を探っている。
特集ではまず、才能、年齢、マーケットにおける知名度の観点から、ハーパーはどの球団にもフィットすると言及。そして、「マイアミ・マーリンズでさえ、それは例外でない」としている。さらに、ヤンキースファンであるハーパーにとって、昨年から共同オーナーを務めるジーターCEOは憧れの存在で、「初めてジーターと対戦したときはアンビリーバブルだった。試合中に全く(ジーターの方を)見ることができなかった。プレーを含め、ジーターのことを本当に崇拝している」と2017年のインタビューで語っていたことに言及。まさに、ジーター氏はハーパーにとって特別な存在と言えそうだ。
もっとも、記事では「面白いことに、そのジーターがハーパーのヤンキース入団の可能性を著しく低下させた」とも指摘。ジーターは昨オフ、チーム再建のために主力を次々と放出する「ファイヤーセール」を敢行。昨季のナ・リーグMVPに輝いたジャンカルロ・スタントン外野手をヤンキースにトレードで放出したのだ。このことによって、ヤンキースの外野は“飽和状態“に。数年前まで、ハーパーがFAになればヤンキースは必ず獲得に乗り出すと見られていたが、今オフにそのような動きは見られていない。
メジャー史上最大総額の契約は、2014年オフにスタントンがマーリンズと結んだ3億2500万ドル(約358億円)。ハーパーの新たな契約はこれを超えることが確実と見られている。では、再建中のマーリンズが、獲得する可能性は本当にあるのか。
記事では、マイナス要素として、本拠地マーリンズパークがメジャーで最もホームランが出にくい球場とESPNが算出したことを挙げ、「自身の壮大なキャリア通算成績が気になるなら、リトルハバナ(マイアミの地域)ハーパーにとって最適な場所ではないのかもしれないということは、容易に察することができる」と指摘。一方で、肝心の資金面については、市場平均を下回るマイアミのTV放映権の契約が2020年シーズン後に終了し、マーリンズパークの命名権も新たな収入源となる可能性があるといい、太刀打ちできないということはなさそうだ。
それでも、マーリンズがハーパーを射止める可能性は「極めて低い」というのが特集の結論だ。スタントンとの巨額契約に加え、2011年オフにプホルスがカージナルスからFAとなった際には大金を準備したという“実績“もあるものの、同紙は「球団のDNAは変わった。(共同オーナーの)シャーマンはまだ実績を残してはいないものの、彼らはこの再建を極めて慎重に進めているということが、至る所で示されている」と説明している。果たして、若きスーパースターはどのチームに行くのだろうか。
(Full-Count編集部)