育成力で現在はセ最強も、10年前は4位低迷 2008年の広島を振り返ると…
投手陣はルイスが牽引、2年目の前田健太も9勝をマーク
○投手陣 防御率の横の()は順位
先・ルイス(29歳)26登15勝8敗0SV0HD 178回 防御率2.68(2)
先・大竹寛(25歳)28登9勝13敗0SV1HD 171回 防御率3.84(10)
先・高橋建(39歳)21登8勝5敗0SV0HD 115回2/3 防御率3.50
先・前田健太(20歳)19登9勝2敗0SV0HD 109回2/3 防御率3.20
先・篠田純平(23歳)15登3勝4敗0SV0HD 64回2/3 防御率4.31
先・長谷川昌幸(31歳)14登3勝6敗0SV1HD 59回2/3 防御率6.94
先・宮崎充登(30歳)12登1勝6敗0SV0HD 47回 防御率6.89
中・梅津智弘(25歳)64登0勝3敗1SV21HD 58回1/3 防御率2.62
中・青木高広(27歳)24登0勝3敗0SV1HD 55回1/3 防御率4.72
中・シュルツ(29歳)55登3勝4敗0SV18HD 53回 防御率3.23
中・上野弘文(27歳)42登2勝2敗0SV8HD 48回2/3 防御率4.81
中・横山竜士(32歳)38登5勝1敗3SV16HD 42回 防御率1.50
抑・永川勝浩(28歳)56登4勝1敗38SV5HD 61回 防御率1.77
ルイスが奪三振王を獲得。安定感は抜群だったが、大竹は援護点に恵まれず9勝どまり。ベテランの高橋と2年目の前田健太がこれに続いた。救援陣では、永川が38セーブと優秀。梅津、横山も計算ができたが、セットアッパー陣は枚数が足りなかった。
この顔ぶれで現役は、野手陣では赤松と石原、小窪。赤松は2016年に胃がんが見つかり手術ののち、今季2軍戦に復帰。チームも復活を応援している。石原は今季、広島の捕手として初めて1000本安打を記録した。天谷は今季引退を発表した。
投手陣では永川が広島で現役。今季は今村猛の不振に伴って中継ぎとして貴重な役割。前田健太はドジャースへ移籍。大竹寛は巨人にFA移籍した。
○ドラフト会議
1位 岩本貴裕(外野手)亜細亜大学
2位 中田廉(投手)広陵高
3位 小松剛(投手)法政大学
4位 申成鉉(内野手)京都国際高
育成
1位 松田翔太(投手)金沢学院東高
亜細亜大のスラッガーで、投手としても片りんを見せた岩本を1位指名。岩本は今も現役。2位の中田も中継ぎ投手として健在だ。
「タナキクマル」をはじめとする人気選手がラインナップに並ぶ現在の広島と比べると今昔の感がある。この10年で、広島は生え抜きの有力な選手を次々と育成し、セ・リーグ3連覇を果たしたのだ。広島の育成力を実感する。
2008年の観客動員は139万人、2018年は223万人。広島は10年で大きく変貌したのだ。
(広尾晃 / Koh Hiroo)