エ軍、新年の課題の1つは「オオタニの綿密な復帰プラン」 MLB公式が指摘
新年を前にMLB公式サイトが特集「オオタニには2、3の検査事項がある」
二刀流で米球界を席巻し、ア・リーグ新人王に輝いたエンゼルスの大谷翔平投手。来季はオフに受けた右肘靭帯の再建手術(トミー・ジョン手術)の影響で打者専念となることが決まっているが、そんな中で、MLB公式サイトが“新年に持ち越したエンゼルスの4つの宿題”を指摘。その1つとして、二刀流のスーパースターの綿密な復帰プランも課題に挙げている。
80勝82敗と負け越して4季連続でプレーオフ進出を逃したエンゼルス。名将マイク・ソーシア監督は退任し、招聘したブラッド・オースマス新監督の下で再起を図ることになる。マイク・トラウト外野手を軸にプレーオフ進出を目指すことになるが、新年を目前にしたタイミングでMLB公式サイトが組んだ特集では、4つの課題があるとされている。
その1つ目はブルペンの強化。エンゼルスには勝ち試合を締める実績のあるクローザーが不在。ビリー・エプラーGMはクローザー候補は3、4人いると語っているが、記事では「2人程度のブルペン補強が必要」と言及。中継ぎ左腕のホセ・アルバレス投手を放出し、フィリーズから右腕ルイス・ガルシア投手を獲得しただけに「最低でも左腕1人は意味を成す」と分析している。
2つ目は先発投手の補強。トレバー・ケーヒル、マット・ハービー両投手と1年契約を結んだエンゼルス。アンドリュー・ヒーニー、タイラー・スカッグスの両左腕とともに先発ローテを固めることになるが、昨季の先発で130イニング以上を投げたのはヒーニーのみ。大谷も来季は打者専念のために「もう1人の先発獲得は切望される安定性をもたらすだろう」とされている。
そして、3つ目に指摘されているのが、二刀流の起用法。「オオタニに対する綿密な計画を立てよ」とされている。右肘の手術を受けた大谷だが、来季の指名打者としての復帰時期は未定。オースマス監督は来季の開幕には間に合わないという予想を、すでに明かしている。
記事では「オオタニには2、3の検査事項がある。いつ復帰するのか、DHとしてのプレー時間に制限があるのか、それを決めるニール・エラトラッシュ医師との診察予定が1月下旬にある」と、執刀医との面談を打者・大谷復帰に向けた1つ目のハードルと指摘。そして「エンゼルスはできるだけ打席に立たせたいが、彼の投手としての未来を危険に晒したくない」と分析し、球団には周到なバランスと計画が必要だと主張している。
4つ目はコール・カルフーン外野手を放出すべきか、否か。守備の名手だが、昨季前半戦は極度の打撃不振。打率・187というスランプに陥った。カルフーンは来季の年俸が1050万ドル(約11億6000万円)と高額。放出できれば、先発投手補強費に回すことができるため、「彼にはトレードの価値はあまりない。彼のサラリーの重荷を捨てる価値があるか、決断するエンゼルス次第となる」とされている。新年に持ち越した4つの宿題を開幕前に片付けて、エンゼルスは5年ぶりのポストシーズン進出を果たすことができるだろうか。
(Full-Count編集部)