西武ドラ2渡邉がすでに備える“プロ意識”「自分がやるか、やらないかの世界」

意識を変えた高校時代「自分のやるべきことをしっかりやる」

「高校1、2年は『やらされる練習』という感覚でいたんですけど、高校野球最後のシーズンを迎える高校2年の冬に『自分のやるべきことをしっかりやる』という意識が(自分の中で)すごく高くなったんです。(高校野球での)現役最後の年に『やるしかない』と。そこで意識を変えることができました」

 その意識の変化が、自らを鼓舞し高校3年の甲子園ベスト8進出という結果につながったと渡邉自身は感じている。「プロはしっかり、自分がやるか、やらないかの世界だと思っています。サボろうと思えば全然サボれますが、野球が職業なので、そこで甘えたら自分に返ってくる」と、プロとしての初日から高い意識を持って、この合同自主トレに取組んでいる。

 そんな渡邉だが、自分の体がまだ「プロ野球選手」になっていないことも十分自覚している。

「体は大きいんですけど、その体を扱うことができていないんですよ。まだ筋力がついていないので。なので、(トレーナーさんに)質問して吸収しながら、自分の体を扱えるような筋力をここ(西武第二球場)でつけたい。ただ、ケガをしてしまうと、相当出遅れてしまうと思うので、シーズンに入った時にケガをしない体つくりをこの1か月でやって、2月のキャンプから、どんどんやっていけるようにしたい。この1か月が勝負だと思っているので、体づくりと体力づくりをしっかりやっていきたい」

 入寮時にキャラクターの抱き枕を持参し、あどけない笑顔を見せていた18歳の右腕。その表情の内側には、すでにプロ意識がしっかりと備わっていた。13時時点で気温7度という環境の中、ケガなくしっかりと体をつくり、身長190センチの体躯を使いこなせる姿が今から待ち遠しい。

(岩国誠 / Makoto Iwakuni)

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