レ軍コーラ監督が大統領表敬訪問に慎重姿勢 故郷プエルトリコを巡る判断に懸念
ワールドシリーズ優勝チームはホワイトハウスを表敬訪問
昨年、就任1年目にしてレッドソックスをワールドシリーズ制覇に導いたアレックス・コーラ監督が、頭を悩ませているようだ。慣例に従って、米国のドナルド・トランプ大統領は世界一の偉業を称えてレッドソックスをホワイトハウスに招待。チームは現地2月15日にワシントンDCを訪れる予定だが、コーラ監督は故郷プエルトリコを巡る政府の判断に懸念を示し、参加に慎重な姿勢を見せているという。地元紙「ボストン・ヘラルド」電子版が伝えている。
コーラ監督は米国自治領のプエルトリコ出身で、自身のルーツに大きな誇りを持っている。昨年大型ハリケーンの襲来でプエルトリコが大被害に見舞われた際は、シーズン中でも声高に協力を呼びかけたほど。プエルトリコ出身監督として初めてワールドシリーズ制覇を果たした時も、故郷への思いを語っていた。
プエルトリコは現在も復興の真っ只中にあるが、現在、アメリカでは与党と野党の対立から政府機関が一部閉鎖され、復興支援金のアクセスに遅れが出ているほか、トランプ大統領は「プエルトリコに一銭も費やしたくない」と発言したと、米有力紙「ワシントンポスト」などで伝えられている。
こういった政治的状況から、一時はホワイトハウス訪問参加に心が傾いていたコーラ監督だったが、「気が変わるかもしれない」と慎重な姿勢を崩さず。同時に「訪問するのであれば、プエルトリコを正しく代表する存在でありたい」「何か起きていることに対して背を向けることは前向きなことだろうか? 分からない」と複雑に揺れる気持ちを明かしたという。
レッドソックスのデーブ・ドンブロウスキー編成本部長はホワイトハウス訪問は強制ではないと話しているそうだが、コーラ監督がどんな決断を下すかに注目が集まりそうだ。
(Full-Count編集部)