引退の川端友紀は最大の“ライバル”にして最高の友人―三浦伊織が思いを語る

三浦が語り尽くす川端への思い「友紀さんみたいな選手になることが私の目標」

――川端友紀選手との思い出の試合はありますか?

「対決とかではないのですが、4年前くらいにわかさスタジアム京都の試合で、私が三遊間にヒット性の打球を打った時にダイビングキャッチを友紀さんにされたんです! ヒット1本損して悔しがっていたんですけど、その裏のアストライアの攻撃で友紀さんに打席が回ってきたので、その場面はいつもより集中して守備をしていました。そしたら私の前に打球が飛んできたんです! 捕りたい一心で打球を追いかけていたのでギリギリで捕ることができた時は珍しくガッツポーズして喜んでしまいました(笑)。ベンチに戻った時に当時の新原監督に『どんだけ仲良しなの』ってツッコまれたときは、なんか周りにそう思われててすごく嬉しかったですね」

――他にも思い出はありますか?

「京都アストドリームスの3年間です。2年連続で川端選手が首位打者のタイトルを受賞しました。チームとしても優勝できなかったので、とても厳しい冬のトレーニングをしました。その時に友紀さんにランニングで勝つことが首位打者を獲得できる最大の近道だと思っていたので、とにかくランニングで友紀さんに勝つんだと思って走っていましたね(笑)。負けず嫌いを全面に出していた私とは対照的に友紀さんは相手にしてないよって感じで淡々と練習していました。それがより一層私の心を燃やしてくれて、ライバルになるんだと思って辛い練習にも耐えられていたんだなと思います。3年間、友紀さんの近くでプレーできたことで、今の私を作り上げることができたんだなって思っています。本当に川端選手には感謝しかないですね」

――川端友紀選手から学んだことはありますか?

「私は入団して3年目で念願の首位打者のタイトルを受賞することができました。その時のコンベンション終わりに友紀さんに『おめでとう』って言われた時はびっくりしました。悔しいはずなのに相手を称えることができることが10代の私からしたら本当に凄いと思いました。友紀さんの偉大さを目の当たりにして、私もそのような人間に成長したいと思いました」

――最後に川端選手に一言お願いいたします。

「9年間先頭に立ってリーグを引っ張ってくれてありがとうございました。友紀さんと1期生として入団できたこと、同じチームでプレーできたこと、3番、4番として打順に並べたこと、首位打者争いをできたこと、本当に私にとっては全てが宝物であり誇りです。誰からも信頼され、そして結果に応える姿は本当に偉大でした。友紀さんみたいな選手になることが私の目標であり、これからも友紀さんをライバルとして頑張りたいと思います。9年間ありがとうございました」

 川端がユニホームを脱いでも、友人、そして敬意を抱く“ライバル”としての関係は続いていく。

(Full-Count編集部)

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