選抜出場32校決定、落選、サプライズ? 各地区の選考理由【近畿地区編】
福知山成美は試合運びと京都1位を、市和歌山は龍谷大平安との接戦を評価
○履正社
「エース左腕・清水が140キロ中盤のノビのあるストレートとキレのあるスライダーで三振を多く取れる好投手です。準々決勝の福知山成美戦では被安打3、毎回の12三振を奪い、完封する好投も見せました。攻撃面は上位、下位ともに長打力のある打者が揃っています。特に3番・小深田、4番・井上は長打力もあり、勝負強い打者です。攻撃のスタイルは手堅く走者を進め、着実に得点を積み重ねていくスタイルです。守備面は強肩で的確な指示を送れるキャッチャーの野口を中心として安定しているので、守りでリズムを作り、攻撃につなげる安定した試合運びができます」
○智弁和歌山
「準決勝の明石商業高校戦で5回コールド負けするなど投手力の不安は覗かせたものの、攻撃面で旧チームから主力として残る西川、黒川、東妻、根来の中軸に加え、下位打線も試合ごとに成長し、つながりのある強力打線は健在です。守備においてもキャッチャーの東妻、ショートの西川を中心に安定しており、1年生左腕の池田泰騎、2年生右腕・池田陽佑を中心に投手力の強化を図り、守備全体の更なる強化を図れば、昨年の選抜のような活躍も期待できると思われます」
○福知山成美
「エース小橋が制球力抜群の投球で試合を組み立てます。前半に崩れることはない好投手です。特に右打者のアウトコースへのコントロールは抜群で、後半に捕らえられることが多いので、スタミナの強化と今一歩の投球術を磨くことで甲子園での大活躍も期待できる投手です。攻撃面は上位打線に好打者が揃い、特に強打の2番打者・人知は抜群のバッティングセンスで広角に打ち分け、長打力もあり、チャンスでの強さが光ります。守備面では東原、岡田の二遊間が内野陣をけん引して守りのリズムを作り、準々決勝で敗退となりましたが、安定感のある試合運びと、京都での1位を評価いたしました」
○市和歌山
「エース・岩本のコントロールが良く、多彩な変化球を擁する左腕で、マウンド度胸も良く、安定した投球で試合を作ります。攻撃面ではどの打者も粘り強く、バント、エンドランなど幅広く攻撃ができ、着実に得点を重ねることができます。守備面においてもセンターラインを中心に粘り強く守り、攻守ともにチーム一丸となって戦っており、試合を重ねるごとに成長を感じるチームとなりました。選手間の意思疎通が徹底されており、攻守ともに粘りのある戦いを演じます。優勝した龍谷大平安戦では相手投手の得意とするボールを全員で攻略し、最後の最後まで粘り強く接戦を演じる戦いぶりを見せました」
(松倉雄太 / Yuta Matsukura)