田中将大、6年連続2桁勝利へ「勝ち星は運」も…「勝利に向けていつもぶれずに」
ワールドシリーズ優勝に向け「とにかく1シーズン、フルで投げきる」
ヤンキースの田中将大投手が9日、メジャー6年目のシーズンに向けて羽田空港から渡米した。これまでの5年は「悔しい思いしかしていない」と語る右腕だが、充実のオフが過ごせたようで「この段階でしっかりとやれているんで、例年以上に」と手応えあり。「チャンピオンリングが獲れるように頑張ります」と頂点への思いを新たにした。
昨年11月に帰国後は、例年通り楽天の則本昂大投手らと自主トレを行った。楽天の後輩たちはここまで順調なキャンプを送っているが、田中自身も今オフは充実した時間を過ごせた様子。「仕上がりがいつもよりも早めにできたことで、もう一歩踏み込んだところで議論ができることもある」と話し、14日(日本時間15日)のキャンプインへ「本格的にチームの練習が始まる中で(課題など)いろいろ出てくることはあると思う。それが楽しみであったりもします」と笑顔を浮かべた。
ヤンキースは2009年以来のワールドシリーズ優勝を目指し、オフに積極的補強に乗り出した。戦力の入れ替えが激しいメジャーでは、一冬を越えただけでチームが様変わりすることも珍しくはない。ともに戦う新たな仲間との出会いは「毎年楽しみですよ」という右腕。「例えばピッチャーだったら、パクストンが入ってきている。そういうピッチャーの練習を見るだけでも興味はある。そういう楽しみはありますね」と、新たな出会いから得る発見や気付きを待ちきれない様子だった。
今年こそ世界一に輝くためにも「とにかく1シーズン、フルで投げきる」ことを目指す。毎年1つの目安とする200投球回達成も「そこができないとついてこない」。チームを1つでも多くの勝ち星へ導くためには、田中がシーズンを通じてローテを守り抜き、安定したパフォーマンスを見せることが大きなカギとなる。
ヤンキース移籍後は5年連続で2桁勝利を飾っているが、自分に勝ち星がつくよりも大切なのはチームの勝利。「勝ち星は運のところもある。いい投球をしてもつかない時はつかない。ただ、その勝利に向けて、やることはいつもぶれずにやっていくことは大事なんじゃないかと思います」。
メジャー6年目の今季こそ、30球団の頂点に立つ――。不退転の覚悟を持って、30歳右腕が新たなシーズンを迎える。
(Full-Count編集部)