黒人唯一の3冠王、初のメジャー監督… フランク・ロビンソン氏の偉業を振り返る
1975年に黒人初のメジャーリーグの監督となった
MLB唯一の黒人の「3冠王」であり、黒人初のメジャー監督にもなったフランク・ロビンソン氏が2月7日、亡くなった。83歳だった。フランク・ロビンソンは、1935年7月、テキサス州の生まれ。日本の学年でいえば野村克也や長嶋茂雄と同級生になる。
初の黒人メジャーリーガーのパイオニアだったジャッキー・ロビンソンがメジャーデビューしてから6年後の1953年、シンシナティ・レッズ傘下のオグデンでプロデビュー。1956年にメジャー昇格。新人で38本塁打、83打点を挙げ、満票(24票)で最優秀新人に選ばれた。
以後も、30本塁打、100打点前後の安定した成績を上げ、1961年にレッズが世界一に輝くとMVPに選ばれた。1965年12月、3選手とのトレードでボルチモア・オリオールズに移籍。翌1966年には、49本塁打、122打点、打率.316で史上15人目の3冠王に輝く。またMVPも受賞。ア・ナ両リーグでのMVPは史上初だった。
オリオールズでは、三塁守備の名手ブルックス・ロビンソンと「ロビンソンコンビ」を組んで人気を博した。1971年にオリオールズは日米野球で来日したが、フランク・ロビンソンは故障のため参加しなかった。1972年にトレードでドジャースに移籍。翌1973年はエンゼルスに移籍。そして1974年には、インディアンスに移籍したが、翌1975年にはプレイング・マネージャーに就任。黒人初のMLB監督となった。