中日根尾に小笠原2軍監督「いいものを見せてもらった」も…1軍合流には慎重

中日・根尾昂【写真:荒川祐史】
中日・根尾昂【写真:荒川祐史】

スパイクを履いて32スイングに根尾は「前に進んでいるなと感じています」

 右ふくらはぎの軽度の肉離れのため、2軍キャンプで別メニュー調整をしている中日のドラフト1位ルーキー根尾昂内野手が10日、今キャンプ初めて、屋外でのフリー打撃を行った。

 患部の状態を見ながら、慎重にリハビリを進めてきた根尾が、いよいよスパイクを履いての屋外での打撃練習に臨んだ。32スイング。久々に屋外でボールを弾き返す中で、自身の中でも課題が見つかった。

「しっかり体を作って振れるようにしたいですね。自分が思っている以上に体が動いていないというか、もっと打たないといけないですね」

「うれしいという気持ちがあっているかわからないですけど、前に進んでいるなと感じています」

 焦ってはいけない時期と患部であるため、根尾も慎重にリハビリを進めてきた。とはいえ、やはり屋外で打撃練習ができるとできないのとでは、打者として感じるストレスが違う。控え目に、少しだけ喜びを感じているようだった。

 2000安打を達成するなど強打者として長年活躍した中日・小笠原道大2軍監督は根尾の打撃練習を見守っていた。

「だんだん馴染んで来ると思います。いい、悪いというわけではなく、変わってくると思います。本人の中でも抑え気味に打ったと思う。初めてだし、(室内と屋外では)景色も違うだろうし。ただ、いいものは見られました。内容とかは別に今、気にしていないので。外でスパイクを履いて、打撃をこなせたことでOK。体の反応はトレーナーから(報告が)来るので、そこで問題がなければ半歩くらいは次に進めていけるのかなという感覚でいます」

 指揮官も体のことを第一に考え、多くの安打、本塁打を重ね、一線級のプレーヤーになった。けがをした苦しい時期もあり、選手の気持ちがよく分かる。周りが期待する早期の2軍チーム本隊合流や実戦練習に関しては、決して日時を明言はしないし、判断するのは時期尚早だと考えている。

「まだ、まっすぐ(直線)しか走っていないですし、スパイクを履いての切り返しや鋭角(の走り)なども増えてくるでしょう。まだまだ、やっていないことも多いので、そういうこと進めていってからになります。今日もリハビリの一環。明日(11日)の体の反応を見ないで合流はあり得ませんし、疲労の蓄積も見ないといけませんから。預かっているからには慎重にならないといけません」

 屋外でスパイクを履いて打撃練習ができたこと。「半歩」と表現した状況だけでも首脳陣にとっては収穫だ。根尾の注目度を理解しながらも、小笠原2軍監督はまずはコンディションを第一に考えていく。

(Full-Count編集部)

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