大谷翔平、米コラムニストは野手専念に期待「一つに集中できることはいいこと」
昨季序盤から大谷の二刀流を応援「成功することを疑っていなかった」
昨季、センセーショナルなメジャーデビューを果たした大谷翔平投手のキャンプイン、会見を行うとあって、エンゼルスのキャンプ地・ディアブロスタジアムには多くの報道陣がかけつけた。米国内で著名なスポーツジャーナリストで大谷をデビューから見ている米ヤフースポーツのティム・ブラウン氏に今季の大谷選手について話を聞いた。
――大谷の1年目はどのようにご覧になりましたか?
「打者として活躍するのか? 投手として活躍するのか? いろいろな議論があったけど、想像していた以上だった。みんな、どちらかは良くないんじゃないかと思っていたけど、両方とも素晴らしかった。彼がどんなアスリートかを見た時から、僕は彼が成功するということは疑ってなかった」
――スプリングトレーニングの時にはかなり厳しい意見もあったと思うが?
「両方ともダメじゃないかとか、確かにいろいろ言う人はいた。でも、僕は彼のアスリートとしての素質を見た時に、自分でなんとかするのではないかと思っていた。ベースボールの世界を見渡しても彼みたいなアスリートとしても才能を持ったなかなか人間はいないよ」
――大谷のような選手とは?
「いわゆるアスリートタイプ。スキニーな(ほっそりとしている)ジョシュ・ハミルトン(元レンジャーズ)とでも言うのかな、マイク・トラウトみたいに素晴らしいクラスのプレーヤーはなかなかいないだろうけど、オオタニは、そのクラスのプレーヤーだと思っているよ」
――大谷がメジャーでは滅多になかった“二刀流”挑戦への流れを切り開いたように見えるが。
「確かにそのトレンドが始まったようだ。他のチームも、プレーヤーに対して投手か野手かすぐ決めてしまわないで、マイナーで彼らの様子を見させている。でも、どちらかが上手くいかないとダブルAに上げるのか、シングルAでプレーさせるのかがややしいことになってくるかも知れないけどね。そして個人差も出てくるからね」
――大谷はトミー・ジョン手術を受けて、今年は打撃に専念になる。どのような起用、活躍になると思うか。
「まず、彼が左投手に対してどのような対策を立てて、立ち向かっていくのかを見るのが本当に楽しみ。プホルスとかもいるから、DHに誰が起用されるかがどうなるかも楽しみ。打撃に専念だけどきっとそれも彼にとって一つに集中できるということに関しては、いいことなのではと思っている」
――オースマス監督は5月ぐらいの復帰を考えているようだが?
「マイナーで少しプレーをしないといけないかもしれないが、復帰については僕もみんなと同じように興味津々だよ」
――あなたにとって大谷翔平とは?
「彼は僕のお気に入りのプレーヤーだよ。昨年は彼が一番いいストーリーだったと思う。でも、打者としてどんなプレーヤーなのかを見るのが楽しみだね。昨年はDHをした試合の後に、先発をしなければいけなかったから、控えめなところもあったと思うけど、今年はもっともっと打者として集中してできるんじゃないかな。楽しみだね」
(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)