松坂離脱の中日ローテ争い　福谷3回2失点＆柳3回3失点に与田監督「全て参考に」

大学時代以来の先発となった福谷はバレンティンに2ランを浴びる

　中日は17日、沖縄・浦添市の「ANA ボールパーク浦添」でヤクルトと練習試合を行い、2-5で敗れた。先発した福谷浩司投手が3回2失点、2番手の柳裕也投手が3回3失点と奮わなかった。

　今季から先発転向に挑戦し、大学時代以来という先発マウンドに上がった福谷。初回2死から西浦に四球を与えると、バレンティンに2ランを被弾。2ボール1ストライクからの4球目、145キロの真っ直ぐをバックスクリーン左まで運ばれた。2回は先頭の廣岡に四球を与えたが、奥村を併殺打に仕留めて無失点。3回には上田、塩見の連打で無死一、二塁とされたが、味方の好守もあって後続を切って得点を与えなかった。

　3回3安打2四球2失点という内容に、与田剛監督は「バレンティンには本塁打を打たれましたけど、その前のバッターへの四球がね。追い込んでから勿体無かったなと思います。ああいったところから気をつけなきゃいけないということが分かったと思うので、次への課題にしてもらいたいなと思います」と語った。

　2番手の柳は2イニング目となった5回、松本直に左前安打を許すと、塩見に中越えの適時三塁打、宮本に右翼線への適時二塁打、そして代打の山田哲にも左中間への適時二塁打を許し、4本の長短打で一気に3点を失った。4回と6回は無失点だったものの、3回4安打3失点。指揮官は「ちょっとコントロールに苦しんだ感はあったんですけど、今までに比べるとちょっと投げ急ぎなところがありましたね。フォームのバランスが良くなかった。こういう時期ですから、みんな体は疲れている。その中で何ができるかという課題はあるんですけど、打たれたところだけを見ているつもりはありません」と評価した。

　右肩の炎症で松坂がキャンプを離脱。小笠原や藤嶋ら先発陣に故障者も多い。ローテを争う福谷や柳にかかる期待は大きいが、この日はアピールに成功したとは言い難い。「いつも言うように僕は絶対に満足はしない。結果が出なくても、全て参考にしていってますから、2人のピッチングはしっかりと頭の中に入れています。もちろん結果が出ないよりは出た方がいい。でも、そんなに簡単に結果が出るわけではないし、今だから結果にこだわらずにできることもある。段階的に課題というものが出てくるので、それを意識してほしい」と与田監督。まだ2月半ば。ここから競争は激しくなっていく。

（福谷佑介 / Yusuke Fukutani）