今季退任のジャイアンツ名将は「絶滅危惧種」、その他の監督は「操り人形」!?

今季限りで退任することを表明したジャイアンツのブルース・ボウチー監督【写真:Getty Images】
今季限りで退任することを表明したジャイアンツのブルース・ボウチー監督【写真:Getty Images】

ボウチー監督に右腕サマージャが敬意「彼は選手たちの自主性を重んじる」

 2010年代に入り、3度の世界一(10、12、14年)に輝いているジャイアンツ。2007年にブルース・ボウチーが監督に就任してから、コンスタントに結果を残してきた。しかし、名将は18日(日本時間19日)に今季限りで退任することを表明。昨季1勝(5敗)に終わったものの、先発ローテーションの一角として期待されているジェフ・サマージャ投手は、ボウチー監督を「絶滅危惧種」と独特の表現で称賛。逆に、その他の監督は「操り人形」だと地元メディアの取材に対して明かしている。

「シャーク」の愛称で知られる右腕の発言を受け、特集を組んだのは米全国紙「USAトゥデー」だ。「ジャイアンツのジェフ・サマージャ:ブルース・ボウチーは『絶滅危惧種』、ほとんどの監督は『操り人形』」とのタイトルで記事を掲載している。

 ボウチー監督が退任を表明した日、米メディアの取材に応じたというサマージャ。記事の中では「彼は選手たちの自主性を重んじるんだ。彼は絶滅危惧種なんだよ。残念ながら、彼が引退したら、ありきたりな回答をする30人の操り人形(の監督)だけになる。それは残念なことだよ。なぜなら、ボウチーはそうでないからね。彼は人間なんだ。素晴らしい話ができ、モチベーターであり、それに加え、チーム(の若い選手たち)が大好きなんだ。彼は選手たちを駒として見ず、人として見るんだ。そして、彼は僕たちのプレーに本当に感謝してくれる」というコメントを紹介している。

 63歳のボウチー監督を同紙は「現在の球界で少ないオールドスクール(昔気質)の監督の1人」と表現。そして、2007年からチームを率いていることについて「メジャー現役監督の中で最長期間」だとも言及している。それぞれの個性を重視し、しっかり対話し、その上で采配を振るからこそ、選手からの信頼は厚い。投手起用などを見ても、データだけに頼らない柔軟さがある。

 記事では「ボウチー監督のことを好意的に語ったのはジャイアンツのクラブハウスでジェフ・サマージャだけではなかった」として、バスター・ポージーのコメントも紹介。メジャーを代表する捕手も「オールドスクール」という言葉を使い、さらには西部劇のスター俳優を例に出して、指揮官を絶賛している。

「彼はオールドスクールなんだよ。ジョン・ウェイン、タフな男。それはポジティブなことだし、そうした性格なのはいいことだと思うよ」

 特集では監督として史上10人目のキャリア通算2000勝まで「74勝」に迫っていることにも言及。ジャイアンツを3度の世界一に導いた名将は、米国野球殿堂入りも有力視されている。最後のシーズンで4度目の頂点に立つことはできるだろうか。

(Full-Count編集部)

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