現役は中日松坂が断トツも、昔と大きな違い…今季達成が予想される記録【完投編】

現役では松坂大輔が72完投と2位以下を大きく突き放す

○現役投手の完投数10傑

1 松坂大輔(中) 72完投(1999-2018)
2 上原浩治(巨) 56完投(1999-2018)
2 涌井秀章(ロ) 56完投(2005-2018)
4 岩隈久志(巨) 48完投(2001-2011)
5 金子千尋(日) 43完投(2006-2018)
6 和田毅(ソ) 38完投(2003-2017)
6 岸孝之(楽) 38完投(2007-2018)
8 成瀬善久(ロ) 37完投(2006-2017)
9 菅野智之(巨) 31完投(2013-2018)
10 則本昂大(楽) 29完投(2013-2018)

 昭和の時代とは桁が違っている。最多の中日松坂でもNPB歴代100傑に入ってこない。近年は投手の投球数も厳格に管理されている。完投は、先発投手が好調で、投球数も120球前後でフィニッシュできるときにのみ許される。多くの先発投手は6~7回で救援投手にバトンタッチするようになった。

 昨年のパの最多完投は、西武、多和田真三郎の5完投。セは巨人、菅野智之の10完投。NPBのシーズン記録は1947年、南海の別所昭(のち毅彦)の47完投。30完投以上を記録した投手は過去に34人もいる。そもそも現代の先発投手は、登板数が25前後なので、全試合、完投したとしても、この数字は不可能なのだ。

 MLBでは完投(Complete Games)は、さらにレアになっている。通算ではMLB最多勝投手サイ・ヤングの749完投だが、現役ではバートロ・コロン(現在FA)と、CC・サバシア(ヤンキース)の38完投が最多なのだ。「完投数」は、昔と今の野球の違いを如実に証明する数字だといえるだろう。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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