前オリ監督の福良氏、45歳での“新型打撃フォーム”に「イチローらしいなって」
マリナーズのキャンプ地を訪問「ずっと現役でやってほしいけどね」
昨季までオリックスを指揮し、退任後に育成統括ゼネラルマネージャー(GM)に就任した福良淳一氏が26日(日本時間27日)、米アリゾナ州ピオリアでスプリングトレーニング中のマリナーズを訪問。現役時代に同僚だったイチロー外野手に「ずっと現役でやってほしい」とエールを送った。
福良氏はメジャー球団視察のため、球団フロントとともに渡米。オープン戦前の練習のためにフィールドに出てきたイチローは、福良氏に気づくと溢れんばかりの笑顔で「どげえですか(元気ですか)?」と話しかけた。「今日出る?」の質問には「途中から出ます」と即答。その言葉通り、福良氏が見守る前でオープン戦に途中出場したものの、2打数無安打だった。
オリックス時代には、1番・イチロー、2番・福良の名コンビで他球団の脅威となった。「1月に(イチローと)会ってきたばっか」と明かした福良氏は「変わんないもんね、動きが。全然変わんないよね、そこは」と衰えを見せぬ45歳の現役プレーヤーに感嘆。さらに「ずっと現役でやってほしいけどね、イチローには。全然できると思うし。中に入っても全然見劣りしないしね、年齢を感じさせないというか。それはあると思う。すぐわかるね、目立つやっぱりね。こういう中に入っても」と、イチローの存在感にも感心していた。
イチローは今年から、スイングの前に両膝を少し曲げて力を蓄える「新型打撃フォーム」を取り入れている。ただ、福良氏は「どうかな? あんまり変わったようには見えないけど。新聞とかそういうのを見たらちょっと重心が低くなったとかっていのはあるけど。打ちにいくときに、低くなるだけであって、そこまで変わったようには見えないかなって。もうちょっと大幅に変えたんかなっと思ったんですよね。確かに打ちにいくときはちょっと重心を落として打ちに行くっていうのは見えたけど。1月見た時とあんまり変わってないような感じはしますけどね。そこは」と印象を明かした。
一方で、45歳にして“前進”を目指す姿勢には嬉しそうな様子。「まだ進化しようとしているん違うかなぁって思うね、そこは。イチローらしいなっていうのはある。いろんなことをやりながら。(最後まで同じというのは)ないからね。イチローの場合は常にそういうのがあるからね。そこがやっぱりここまでやれている原因かなっていうのもあるけど」。イチロー“らしさ”はオリックスで同僚だった時から変わっていないようだ。
(木崎英夫 / Hideo Kizaki)