西武移籍の内海、阪神能見らが大台へ挑戦…今季達成が予想される記録【奪三振編】
メジャーで活躍するダルビッシュ、田中、大谷らは高い奪三振率を誇る
実は現役で最も奪三振率が高いグループは、アメリカにいる。MLBで活躍するNPB出身先発投手の、NPB時代の奪三振記録は以下のようになっている。
ダルビッシュ有(カブス) 1250奪三振/1268.1回(2005-2011) K9/8.87
田中将大(ヤンキース) 1238奪三振/1315回(2007-2013) K9/8.47
前田健太(ドジャース) 1233奪三振/1509.2回(2008-2015) K9/7.35
大谷翔平(エンゼルス) 624奪三振/543回(2013-2017) K9/10.34
菊地雄星(マリナーズ) 903奪三振/1010.2回(2011-2018) K9/8.04
大谷翔平の10.34を筆頭に、前田健太を除く4人が8.0を超えている。奪三振率が高い投手は、日米問わず魅力的であり、MLBに移籍するチャンスが増えるのだ。ちなみに1000奪三振以上のK9史上1位は、現役の阪神、藤川球児の11.66(1122奪三振/866回)だ。
NPBでは1000奪三振から500刻みで表彰している。今季達成が期待できる奪三振記録は、以下の通り。
○1500奪三振 (過去55人)
内海哲也(西) 1496奪三振 あと4奪三振
能見篤史(神) 1436奪三振 あと64奪三振
メッセンジャー(神) 1420奪三振 あと80奪三振
松坂大輔(中) 1408奪三振 あと92奪三振
上原浩治(巨) 1400奪三振 あと100奪三振
中田賢一(ソ) 1337奪三振 あと163奪三振
オープン戦好調の今季から西武の内海は、今季初登板で達成する可能性がある。阪神、メッセンジャーが1500奪三振を記録すると、外国人ではスタルヒン(1960奪三振)以来2人目となる。中日の松坂は、昨年、51奪三振。残り92奪三振はやや厳しいか。ちなみに日米通算では2128奪三振になる。
○1000奪三振 (過去147人)
館山昌平(ヤ) 995奪三振 あと5奪三振
菅野智之(巨) 963奪三振 あと37奪三振
西勇輝(神) 940奪三振 あと60奪三振
五十嵐亮太(ヤ) 887奪三振 あと113奪三振
山口俊(巨) 865奪三振 あと135奪三振
寺原隼人(ヤ) 852奪三振 あと148奪三振
山井大介(中) 824奪三振 あと176奪三振
吉見一起(中) 818奪三振 あと182奪三振
藤浪晋太郎(神) 806奪三振 あと194奪三振
松坂世代のヤクルト、館山は昨年13奪三振。今季早々にも達成したいところ。巨人の菅野にとっては、通過点に過ぎないだろう。阪神の藤浪は、2015年には221奪三振で三振王のタイトルを取っている。完全復活すれば、この数字も不可能ではないはずだ。
(広尾晃 / Koh Hiroo)