富岡西のエース浮橋が9回102球で3失点完投 監督ビックリ「いつもは130球」

9回102球で完投した富岡西・浮橋幸太【写真:松倉雄太】
9回102球で完投した富岡西・浮橋幸太【写真:松倉雄太】

21世紀枠の富岡西は強豪・滝川第二に快勝発進! 浮橋「リズム良く投げられた」

 第91回選抜高等学校野球大会(23日から12日間、甲子園)に21世紀枠で出場する富岡西(徳島)は9日、強豪・滝川第二(兵庫)と今季初めて練習試合を行った。エース・浮橋幸太投手(2年)が先発した第1試合は8-3で快勝。控えの3投手を起用した第2試合は5-6で惜敗したものの、終盤に1点差まで追い上げる粘りを見せた。

 浮橋は立ち上がりからテンポの良い投球で打たせて取る投球を見せた。5回に自らのバント処理のミスなども絡んで3点を失ったが、6回以降は力みも消えて、滝川第二打線をほぼ完ぺきに抑えた。6安打3失点に抑えて完投勝利。「初戦だからといって緊張しなかった。今日はコース、コースで打たせて、ゲッツーもとれた。右打者にツーシームで打者の芯を外せたのも良かった。バックも守ってくれたので、リズム良く投げられた」と振り返った。

 収穫は9回完投にも関わらず、球数が102と少なかったこと。「相手打線が早いカウントから打ちにきたこともありますが、いつもは130球くらいいくのに」と小川浩監督も驚く内容だった。守備では昨秋から大幅にコンバートをし、遊撃手だった粟田翔瑛(2年)が今春からマスクをかぶる。中学時代以来という浮橋とのバッテリーにも指揮官は手応えを感じたようだ。

 打線は今大会出場校の主力選手の中で1位の公式戦打率.667を誇る坂本賢哉主将を、昨秋の3番から1番に変え、1番だった山崎光希(2年)を9番に据える新オーダーを試した。9番から繋がって得点する場面もあり、チームの武器でもあるノーサイン野球で、相手守備にも嫌らしさを与える攻撃が随所に見られた。坂本主将は「1試合目は勝てたんですけど、詰めるべきところはたくさんあった。2試合目は自分たちで崩れていった。声掛けとか、基本的なことを修正していきたい」と課題を挙げた。その坂本は15日の抽選会に出席する。「これまで面識はないのですが、八戸学院光星の武岡(龍世)君は自分と同じ徳島出身なので、話をしてみたいと思っています」と抽選会の前日に行われる“キャプテントーク”を楽しみにしている様子だった。

(松倉雄太 / Yuta Matsukura)

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