「日本で一番になってくれ」―ラミゴ守護神が元同僚のハム王柏融にかけた言葉

ラミゴモンキーズでクローザーを務めるチェン・ユーシュン【写真:荒川祐史】
ラミゴモンキーズでクローザーを務めるチェン・ユーシュン【写真:荒川祐史】

昨季まで同僚の王柏融は「レベルが高く、日本の球団に移籍するのは当然」

 台湾のラミゴモンキーズは14日、ZOZOマリンスタジアムでの交流試合でロッテと対戦。試合前、ラミゴモンキーズでクローザーを務め、CPBL(台湾プロ野球リーグ)初となる2年連続30セーブ(2017、18年シーズン)を挙げたチェン・ユーシュン投手に話を聞いた。

 CPBL初となる快挙を成し遂げたチェンだが、高校、大学では怪我に悩まされた。手術を受け投げることができず、ボール拾いをしていた毎日を「野球をあきらめようと思いました。試合に出るのと球拾いでは気持ちが全然違います。辛かったです」と振り返る。

 落差の大きいフォークボールと、150キロを超える直球が武器だが「試合によって上手く使い分けられたのがいい成績を残せた要因だと思います。球速にはこだわっていません」と話し、2年連続30セーブを挙げたことに対しては「まだまだです」と謙遜する。

 2015年には「プレミア12」にチャイニーズ・タイペイ代表として出場。交流試合などでは日本のチームと対戦経験があるが、中でも実際に見て印象に残っている選手はDeNAの筒香嘉智外野手だという。

「日本のバッターは、ボールを選ぶ能力に長けていると思います。特にこちらの決め球には、すごく熱意を感じます。筒香選手は、打席での攻める意欲をすごく感じました。体格も良く、威圧感がありました」

 オフにはチームの主砲だった王柏融(ワン・ボーロン)外野手が日本ハムに移籍したが「王選手はレベルが高く、日本の球団に移籍するのは当然だと思います」と話す。

「チームにとっては大きな存在を失くしましたが、台湾球界の未来にとっては必要なことだと思います。日本でプレーすることは、台湾でプレーする全選手の目標です。王選手には『日本で一番になってくれ』と声をかけました」

 ニックネームは「郷長」。自身のSNSを村と呼び、ファンをその村で生活している仲間に例えており、その村の長という意味だという。ゲームを通じて、日本の球団の応援も知っており「マリーンズの応援は特別ですが、ラミゴの応援もスペシャルなので楽しんでください」と、日本のファンにメッセージを送った。

(篠崎有理枝 / Yurie Shinozaki)

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