「日本で崇拝されるヒーロー」 地元メディア大特集、米派遣中のハム矢野氏の“今”

矢野氏の一日の動きは…

 まだ半年前までは選手だったとあって、「練習を見ていると選手時代が恋しくなることを認めている」という矢野氏。ただ、特集では、日本ハムとレンジャーズが業務提携を結んでおり、矢野氏がコーチ見習いとしてレンジャーズのキャンプに参加していると紹介。ジョシュ・ボイドGM補佐は「もしコーチや監督になることが、ケンジの辿る道であるなら、彼は昨年引退してファイターズの組織内でコーチになることができたはずだ。けど彼ら(日ハム)は彼をここに派遣し、違う世界を経験させてあげるチャンスを与えた。そういった彼らの理念が、私の興味を引いた」と話しているという。

 そして、指導者としての収穫は多いようだ。

 矢野氏は、キャンプに参加している監督、コーチ、選手の関係が日本と米国では違うということを記事の中で説明しており、レンジャーズのベンチコーチを務める日系3世のドン・ワカマツ氏も「アメリカと日本のやり方の違いは、選手とコーチの間のコミュニケーションが、ここでは遥かに広く行き渡っている点だと思う。彼は今それを実感していると思う。日本ハムファイターズはその点でうまくやっているのは事実であるけれども」と指摘。日本ハムに戻ってから、この経験が生きることは確かだろう。

「ジ・アスレチック」は、矢野氏がどのような生活を送っているかも紹介。この日は「朝6時30分にウェートトーレニングルームに入ってルーティーンである特定の体の部分のストレッチ」→「朝8時に選手や球団スタッフとのミーティングに参加して、打席内での打者の心理について話し合う」→「朝9時にフィールドに入り、レンジャーズの選手たちが練習している姿を見学し、写真を撮って、ウォームアップ」→「午前10時15分にクラブハウスに戻ると元ハムのクリス・マーティンと談笑」→「早めのランチの後にエンゼルスとの試合でディアブロ・スタジアムに向かう」→「15時半頃に試合が終わったものの、大谷とは話をするチャンスはなし」という流れだったという。

 メジャーで“野球漬け”の日々を送っている矢野氏。代打の切り札として絶大な人気を残った“職人”は、指導者として順調なスタートを切っているようだ。

(Full-Count編集部)

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