星稜の中軸新2年コンビ 素顔とセンバツへ向けた課題とは
名門・星稜中学時代にはバッテリ―を組んだこともある2人が対談
第91回選抜高校野球大会(23日から12日間・甲子園)に出場する星稜(石川)は第1日第3試合で履正社(大阪)と対戦する。プロ注目の奥川恭伸投手に注目が集まるが、攻撃の中心は知田爽汰三塁手と内山壮真遊撃手の新2年生コンビ。知田が3番、内山が4番に座り、守備でも三遊間を組む。中学時代にはバッテリーを組んだこともある2人が対談した。
――チ―ムは今冬バッティング練習にかなり時間を割いたようですね。
内山「はい。1日練習の時も午後からずっとバッティング練習の日が多かったです」
知田「この時期になって振り込みもまだまだやっています。冬の間に(ペダルをこぐ)エルゴを使ったトレーニングをやってきて、下半身強化に努めました。スイングスピードが上がりました」
内山「自分も打球の伸びが変わりました」
知田「上がったとは言ってもまだまだですけれど、秋よりは良くなったと思います。でも、タイミングの取り方を磨いていかないといけないです」
内山「自分は速い球への対応力をもっと上げないといけないと思います」
――お互いの凄さを言うと。
知田「内山はバッティングもすごいですが、個人的には守備の方がすごいと思います。三遊間寄りに守っていても、自分がいけなくても内山が捕ってくれるんです」
内山「知田はスイングがきれいなんですよ。ネクスト(バッタ―サ―クル)で見ていたら、なおさら分かりますよ」
――打順は3、4番で守備でも三遊間を組む。普段も一緒にいることは多いのですか。
内山「クラスは別ですし、自分は寮で知田は通いですが自主練習はよく一緒にやっています。ティーとか一緒に打ったりして……」
――星稜中時代からチームメートだった。
知田「内山は中学の時からすごかったです」
内山「知田は中学の時ピッチャーをやっていて、自分とバッテリーを組んでいたことがあったんです」
知田「でも、自分が中2の時に指をケガしてしまって……。それから野手に転向しました。小学校からピッチャーをやってきて、エースを目指していたんですけれど、荻原(吟哉・1年)がすごく伸びてきていたので自分はピッチャーを諦めて……。内山はその頃からショートとしてレベルが違っていました」
――お互いの素顔を一言で言うと。
知田「内山は真面目ですね。頭も良いんです」
内山「高校に入ってから英語が得意になりました。中学の時に国際大会に出て、英語に興味を持つようになりました。でも、古典とかがちょっと……」
知田「自分は数学が好きです。理数系に強い、という訳ではないですけれど……」
――野球以外で得意なスポ―ツは。
知田「小さい頃からスイミングスクールに通っていたので、水泳は得意です」
内山「自分は空手です(2歳から小学校まで道場に通う)。強そうって言われるんですけれど、実は腕相撲はあまり強くないんですよ」
――今年は雪が少なくて外で練習する時間が多かった。
知田「ノックを受ける時間が増えたことで守備での細かいミスが見つかって、そこを完璧にしてセンバツに備えていきたいと思っています」
内山「自分はバッティング練習で左ヒジの使い方について課題が残って、そこを克服するために時間をかけました。この冬、体重をもっと増やしたかったんですけれど、思ったほど増えなくて。普段の食事では肉を多めに摂ることを心掛けているのですが…この冬は2キロくらいしか増えませんでした」
知田「自分はバッティングでもいいところを見せたいですが、甲子園でプレーするのは初めてなのでまずは守備をしっかりやりたいです。この間の練習試合でもエラーをしてしまったので、守りを完璧にして大会に入りたいです」
(沢井史 / Fumi Sawai)