イチロー無安打で大歓声に送られ交代、試合後には笑顔でナイン迎える マ軍開幕2連勝
イチローは試合後に記者会見、菊池はあと1球で勝利つかめず
■マリナーズ 5-4 アスレチックス(21日・東京ドーム)
マリナーズのイチロー外野手は21日、「2019 MGM MLB日本開幕戦」第2戦(東京ドーム)に「9番・右翼」で2試合連続スタメン出場。4打数無安打で2試合連続ノーヒットに終わり、8回に途中交代した。メジャーデビューを飾った菊池雄星投手は勝利の権利まであと1死と迫りながら、4回2/3で無念の降板。マリナーズは延長12回の熱戦の末に5-4で勝利し、開幕2連勝を飾った。MLB公式サイトなど米複数メディアは、日本の報道を受けて、イチローがこの試合を最後に引退すると速報。イチローは試合後に記者会見を行う。
イチローの初打席は2回2死走者なしの場面。割れんばかりの大歓声に包まれながら打席に向かったが、アスレチックス先発エストラーダの外角高めを振り、高々と打ち上げる。三塁ファウルフライで凡退した。
4回2死走者なしの第2打席では、東京ドームを埋め尽くすファンから「イチローコール」で迎えられるも、力強い打球は二塁手の正面を突き二ゴロ。3-2と1点リードで迎えた7回は無死二塁の好機で、アスレチックス3番手ソリアと対峙したが、カウント2-2から外角いっぱいに決まったチェンジアップに手が出ず、見逃し三振。客席からは大きなため息が漏れた。
そして、イチローの最終打席は8回。2-2の同点で迎えた2死二塁の場面。1ボール2ストライクからファウルで粘るも、最後は6球目を打つと遊撃正面へのゴロ。ギリギリのタイミングとなったがわずかに及ばず、遊ゴロに倒れた。
その裏、イチローはいったん右翼の守備についたものの、サービス監督が交代を告げる。大歓声の中、スタンドに手をあげながら戻ってきた背番号51は、ダグアウト前でマリナーズの選手やスタッフと握手し、抱擁を繰り返した。最後はもう1度グラウンドに出てきて割れんばかりの歓声に応え、大きな「イチローコール」の中でダグアウト裏へと退いた。
この試合がメジャーデビューとなった菊池は4回まで無失点の快投も、5回はオルソン、プロファーに連打を浴びる。その後2死までこぎつけたものの、最後はセミエンにフルカウントからセンターへのタイムリーを浴びて初失点。球数が91球に達していたこともあり、ここでマウンドを降りた。4回2/3を4安打2失点(自責1)3奪三振1四球。勝利の権利まであと1死、あと1球と迫りながら、日本でのメジャー1勝目にわずかに手が届かなかった。
マリナーズはその後、追加点を奪うも、7回にアスレチックスのデービスのタイムリーで2点差を追いつかれる。しかし、延長12回、相手の守備の乱れから決勝点を奪取。イチローの“愛弟子”ゴードンが決勝のホームを踏んだ。イチローは試合後にダグアウトからフィールドに登場。笑顔で同僚を出迎えた。
試合中に米複数メディアから引退を報じられたイチローは、試合後に記者会見を行う予定となっている。
(Full-Count編集部)