ハム近藤が3打点! グラウンド内外でリーダーシップ 前夜は後輩2人を自宅に招待
得点圏に走者を置いた2度のチャンスで2本のタイムリー
■日本ハム 7-3 オリックス(29日・札幌ドーム)
日本ハムの近藤健介外野手が29日、オリックスとの開幕戦(札幌ドーム)に「3番・DH」で出場。2本の適時打で3打点を挙げ、チームを4年ぶりの開幕戦勝利に導いた。
まずは2点を追う3回2死一、二塁で、オリックス・山岡のフォークを右前へ弾き返して1点を返す。1-3と再び2点差で迎えた8回2死二、三塁の場面では、スライダーを左前へ運んで同点に追いついた。
「開幕戦でお互いエースが投げているのでワンチャンス、ツーチャンスと思っていました」と近藤。その予想通り、8回までに得点圏に走者を置いたのは3回と8回の2イニングだけ。いずれのチャンスも2死からきっちり生かしきった。「上沢も後半崩れず、いい流れを持ってきてくれた」と、リードされて降板した同期入団の上沢直之投手の黒星を帳消しにした。
2本の適時打は、いずれも初球を捉えたものだった。昨季の山岡との対戦は11打数4安打と好成績だが、「去年の後半は抑えられたし、あまりいいイメージはない。キレもあって、スライダーもチェンジアップも一級品。全部を狙っても打てないので、積極的にいこうと思いました」と振り返る。打席では「真っ直ぐを打ちにいきながら反応で」変化球に対応。栗山英樹監督を「技術が高い」と唸らせた。
延長10回1死一、三塁の第5打席は申告敬遠で一塁へ。次打者の中田翔内野手のサヨナラ満塁弾で、チームは劇的なスタートを切った。勝利のお膳立てをした近藤は「中田さんは雰囲気的に打つと思いました。まさかホームランとは思いませんでしたけど。最高ですね。次にどんどん乗っていける」と顔をほころばせた。
今月14日に札幌市在住の20代の一般女性と入籍した。一家の大黒柱として迎える初めてのシーズン。開幕前日の29日夜には、後輩の石井一成内野手と浅間大基外野手を自宅に招いて、鯛めしなどを振る舞って景気づけした。グラウンド内外でリーダーシップを発揮する26歳は「あとの142試合もこういう試合をしたい」と、チーム一丸となって勝ち取った勝利に大きな手応えを感じていた。
(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)