【中村紀洋の目】技術だけではない 高校野球で勝ち抜くために必要な要素とは…

現在は野球の指導なども行っている中村紀洋氏【写真:岩本健吾】
現在は野球の指導なども行っている中村紀洋氏【写真:岩本健吾】

選抜高校野球を見て感じたこと、甲子園に出場できる高校に多い選手は…

 中村紀洋です。先月下旬から始まった春の選抜高校野球は相次ぐ熱戦で盛り上がっています。技術が高い選手を揃えただけでは試合に勝ち抜くのは難しいです。今回は「高校野球で勝ち抜くために必要な要素」についてお話しさせていただきます。

 アマチュア野球を指導させていただくにあたって、私も日々勉強です。選抜高校野球を見ていて感じたのが、甲子園に出場できる高校は「勝つために自分が何とかする」という工夫が見られる選手が多いことです。ただ教えられたことを忠実にやっているだけでは、不測の事態が起きるグラウンドでは対応できません。勝ち方を知っているチームは相手に流れが行きかけた時に内野手が投手に声をかける間を取ったり、気持ちを前面に出したプレーで再び流れをたぐり寄せることができる選手が多くいます。

 私が非常勤コーチを務める静岡・浜松開誠館は選手の技術レベルが非常に上がっています。真面目に取り組む選手が多く、少しでも野球がうまくなりたいと思って野球に取り組んでいる姿勢が見えます。

 もちろん課題はあります。26日に行われた春季西部地区大会2回戦では、磐田南に2-6で敗れました。幸先よく2点を先制しましたが逆転負け。試合を見て感じたのは、技術より気持ちの部分です。選手たちは勝ちたいという気持ちで当然やっているのですが、覇気を見せて試合の流れを変えようという雰囲気を作れませんでした。もっとガツガツしてもいいですし、例えばある打席はファウルでしつこく粘ることに集中しても投手のリズムを崩すことができます。

「試合で緊張することもあるし力むこともある。余裕がない時もある。でもそれを打破しないと上には行けない」と試合後に選手たちに話をしました。まだ夏の大会まで2か月半あります。技術だけでなく心を鍛え上げることができるかは選手の意識にかかっていると思います。潜在能力を持った伸びしろがある選手たちが多いので、私も何とか良い結果に導けるようにサポートしていきたいと思います。(元近鉄、ドジャース、オリックス、中日、楽天、DeNA内野手)

文/構成 インプレッション・平尾類

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